出発式の冒頭、死亡ひき逃げ犠牲者に黙とうする関係者=20日、徳之島署
【徳之島】21日から始まる秋の全国交通安全運動(30日まで)を前に20日夕、徳之島地区の同運動出発式が徳之島署駐車場であった。同管内7年ぶりの「交通死亡事故ゼロ」が期待された矢先の17日早朝、徳之島町亀津の町道で高齢男性(82)が犠牲となる死亡ひき逃げ事件が発生。関係者らは無念の表情で冥福を祈り、再発防止への連携を決意した。
同全国運動は「~やさしさが走るこの街 この道路~」をスローガンに、基本は「子どもと高齢者の交通事故防止」。重点には①夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止(特に、反射材用品等の着用の推進及び 自転車前照灯の点灯の徹底)②全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底③飲酒運転等の根絶④二輪車の交通事故防止―などを掲げる。
徳之島地区の同出発式は事前周知を目的に毎秋、前日に開催しており関係者約100人が参加した。宇都昌平署長は情勢報告で、17日早朝の死亡ひき逃げ事件の概要も報告。「(容疑者は)『人をはねて怖くなって逃げた』と供述。しかし、逃げずに救急要請や救護など必要最小限の措置を迅速にやっていれば一命を取り留めていたのでは?と思うと残念」。地区交通安全協会の西松文良会長も「今年こそは死亡事故ゼロを、と話し合ったばかりだった」と無念がった。
地区交通安全協女性部(交通安全母の会)代表の福清千美子さん(伊仙町地女連会長)が、飲酒運転の根絶など「交通安全宣言」文を朗読。白バイやパトカーなど警察車両などを連ねて出発。早速、亀津の県道沿いで街頭キャンペーンも展開した。
【表彰伝達】▽九州管区警察局長・九州交通安全協会長表彰 寿章男さん(天城町岡前、徳山建設㈱安全運転管理者)