秋高校野球

【1回戦・樟南二―薩摩中央】1回表樟南二無死二塁、2番・本田(右)が先制の中越え二塁打を放ち、三塁を狙うも好返球に阻まれタッチアウト=鴨池市民

第1日

樟南二、無念のコールド負け
きょう沖永良部、大島が登場

【鹿児島】第139回九州地区高校野球大会鹿児島県予選は22日、鹿児島市の県立鴨池、鴨池市民、両球場で1回戦2、2回戦2の4試合があった。

奄美勢は樟南二が薩摩中央と対戦。先制するも逆転され1―8で七回コールド負けだった。

第2日は23日、両球場と姶良市の姶良球場で2回戦7試合がある。奄美勢は沖永良部がシード樟南、大島が松陽とそれぞれ対戦する。

「悔しさ」より「ふがいなさ」 壁乗り越えるための試練
樟南二

無念のコールド負けだった樟南二・泊和馬監督にこみ上げたのは「悔しさよりもふがいなさ」だった。相手にやられる前に「自分たちの野球ができなかった」(政所凌主将)。

一、三、六回と先頭打者が打って出塁し、相手と同数の8安打しながら得点は初回の1点のみ。送りバントを使わず、果敢に攻める野球を目指していたが、判断ミスや走塁ミスが続き、畳みかけることができなかった。守備でも踏ん張れず、好機を着実にものにしていく相手にジリジリと離され、わずか1時間38分で試合終了となった。

ベンチ前に掲げた「全戦全焼」の4文字は今年のチームのスローガン。「全ての試合で持っているものを出し尽くす」(泊監督)意気込みを表した。組み合わせ抽選会には泊監督が出席し、念願通り入場行進のできる開幕日の試合を引き当てたが、やる気の空回りを最後まで修正できなかった。

力は持っているが、それを引き出して勝利し、これまでとは一味違った樟南二を今大会でみせることはできなかった。「この大敗も壁を乗り越えてもっと大きく成長するための試練。野球を通じて、1人1人の成長や人間力を高めることをこれからもっと厳しく追求していきたい」と泊監督。政所主将は「できることはもっと素晴らしく、できないことはできるようにチーム全体で取り組む」ことを誓う。春は入学以来一度も成し遂げていない県大会1勝とNHK旗出場を目指し、日々の練習、生活に「完全燃焼」する決意を固めていた。
(政純一郎)

秋高校野球戦評

【評】樟南二は初回、1番・政所が中前打で出塁。盗塁を決めて、2番・本田の中越え二塁打で先制するが、三塁を狙った本田が返球で刺され畳みかけられなかった。その裏犠飛で同点に追いつかれ、二回は暴投、ボーク、適時打で勝ち越された。中盤相手がそつなく突き放したのに対して、樟南二は三回の無死一二塁、六回の無死一三塁の好機を生かせないなど、拙攻が響き、コールド負けだった。

大会結果は次の通り。
=鴨池市民=
◇第2試合
樟南二
1000000 1
130121× 8
薩摩中央
(七回コールド)
【樟】叶、中原―福田
【薩】山口―坂本
▽三塁打 迫田(薩)▽二塁打 井本(薩)本田、友良(樟)
(樟)
26814101025
打安点振球犠盗併失残
22862561207
(薩)

その他の試合結果
【県立鴨池】①加治木工2―0指宿商②神村学園9―1枕崎(7回コールド)
【鴨池市民】①鹿児島南8―0頴娃(7回コールド)

きょう23日の試合
【県立鴨池】①沖永良部―樟南(午前9時~)②明桜館―屋久島③大島―松陽(午後1時40分~)
【鴨池市民】①れいめい―種子島中央②鹿屋―鶴丸
【姶良球場】①出水商―指宿②出水中央―鹿児島高専