薬と健康の週間 市民講座

多くの人が来場した公開市民講座

ぜんそくや肺炎、COPDから身守る
「2週間以上の咳注意」

薬と健康の週間「公開市民講座」(奄美薬剤師会主催)が15日、奄美市名瀬の奄美サンプラザホテルであった。鹿児島大学大学院医歯学総合研究科の東元一晃さん(呼吸器内科学講師)が講師として来島。「長生きのための息(呼吸)の話」を演題に、ぜんそくやCOPD、肺炎から身を守るためにできることなどについて東元さんが講演した。

厚生労働省が定める「薬と健康の週間」(10月17日~23日)は、医薬品を正しく使用することの大切さや、そのために薬剤師が果たす役割の大切さを広めることが目的。同講座も、啓発活動の一環として毎年実施している。この日は▽COPD=Chronic(慢性) Obstructive(閉塞性) Pulmonary(肺) Disease(疾患)▽ぜんそく▽肺炎―の三つの呼吸器官の病気について東元さんが説明した。

COPDは国が主要疾患として位置付けているものの国民の認知度は低いという。発症する人の多くはタバコを吸う人で、主な症状は「咳・痰が多い」「階段を上ると息切れがする」など。世界の死因でも第3位、日本では第10位にランクインしているため、東元さんは「第一はCOPDにならないことが大事。そのためには、タバコを吸わなければいい。また、急性増悪になることもあるほか、肺だけでなく、全身に併存症が起こることもある」などとし、早期発見・早期治療の必要性を訴えた。

このほか、肺炎予防に大事な口腔ケアや、ぜんそくの治療で重要な吸入器の利用についてなども説明。「もし2週間以上咳が続くときは、早めに医療機関を受診して」と呼びかけた。