トレイルコース掘り起こし

ハワイ州立トレイルプログラムマネージャーのアーロン・ロウ氏による基調講演が行われた

アーロン・ロウ氏基調講演
宇検村でワークショップ 奄美世界自然遺産トレイル

奄美・琉球の世界自然遺産登録を念頭に、県が群島内各地域と選定を進める「奄美世界自然遺産トレイル」(仮称)で、18日夜に宇検村ワークショップが元気の出るホールであり、行政関係者や住民など約20人が参加した。コース掘り起こしの素材について意見交換したほか、ハワイ州立トレイルプログラムマネージャーのアーロン・ロウ氏を招き、米国ハワイ州のトレイルに関する基調講演が開かれた。

「奄美世界自然遺産トレイル」は、群島内の自然や、集落の中を歩き、地元の人、暮らしや文化に触れられる場を創出することなどを目的に、各市町村で選定したコースをロングトレイルとしてつなげる。21年度の全線開通を目指している。

講話では、まずハワイ州の法律に基づき、1988年に開始された「ハワイ州トレイルプログラム」について紹介。その理念には「ハワイの全ての市民に、レクリエーション、宗教的文化的、生活上の機会を与えること」、「文化的遺産や環境を守る」―があるという。

ハワイ州の6島それぞれに、特色あるトレイルがあり、各島の管理者が保護活動などを行う。観光客が最も多く訪れるオアフ島で、開通しているトレイルは33コース。現在、同プログラムで運営されるトレイルは全部で126コースあり、10人で管理されているという。アーロンさんは「同プログラムは、トレイルに関わるあらゆる問題に対処しなくてはいけない。実際に10人の人員では不足しており、ボランティアに頼る面が大きい」と実情も語った。 

トレイル開通による地域活性などの利点について「エコツーリズムの利用で、経済的な価値が上がる。利用料などを管理費に回すこともできる」とした一方、「個人旅行者などへの啓発が必要。多くの人が集まることにより、渋滞などが起こり、ハイキング本来の良さが消される。土壌流出も懸念される」ことを挙げた。

アーロンさんは「トレイルは健康にも寄与し、これからムーブメントも起こるのではないか。今後の奄美の進展を楽しみにしている」などと話した。

ワークショップでは3グループに分かれ、コースを選ぶ上でのポイントなどについて意見交換。地図を広げ、通りたい箇所に印をつけたり、ラインを引くなど、実際に歩くコースを考えた。