名瀬徳洲会病院で行われた「乳がんアカデミー」
第7回「乳がんアカデミー~女性による、女性のためのセミナー~」(名瀬徳洲会病院主催)が21日、奄美市名瀬の名瀬徳洲会病院であった。鹿児島市にある相良病院・乳腺外科の金光秀一さんが講演。乳がんの早期発見や早期治療の重要性を訴えたほか、乳がん経験者の体験談紹介もあった。
同院では毎年「ピンクリボン運動」の強化月間(10月)に合わせて同アカデミーを開催。今年も講演や体験談の紹介、自己検診レクチャーがあったほか、乳腺超音波検査体験、健康チェックコーナーなどのブースを設け、啓発活動を行った。
「乳がん検診の基礎知識」をテーマに講演した金光さんは、がんは日本人にとっては国民病で、死因のトップであることを指摘。一方で、早期発見により治せる可能性が大きいことから、がん検診の受診の重要性を訴えた。その中で金光さんは「がん検診のプロセスは継続することに大きな意義がある。特に、公的ながん検診は受診することで死亡率が下がるという結果が出ている」などと訴えた。
今回のセミナーでは、ピンクリボンアドバイザーによる乳がん体験者の体験談紹介を初めて実施。乳がん発見から治療、現在までの流れを説明し、「乳がんが見つかった時、周囲の人に言われて悲しかったことは『何でもっと早く受診しなかったの?』という言葉だったという。そういうことは本人が一番思っていること。みなさんへのメッセージとして、『積極的に検診を受け手ほしい。不安に思ったらすぐに受診して』と呼びかけていた」などと紹介した。
このほか、月に1度の「見る」「触る」「しぼる」の三つの方法で行う自己検診レクチャーも実施。乳がんは自分で見つけることが出来る可能性の高いがんとして、毎月の自己検診を呼び掛けた。
同院では毎月第1・3金曜日は乳腺外来を行っている。完全予約制で、女性技師が対応している。問い合わせはTEL0997‐54‐2222まで。