共同墓地の落成祝う

宇検村平田集落で共同墓地の落成式が行われた

宇検村平田 墓地共同化、村内で9集落目
住民協力して管理へ

宇検村平田集落(盛宮信治区長・50世帯)の共同墓地がこのほど完成し23日、同所で落成式が開かれた。共同納骨堂「精霊殿」は、集落住民や出身者らが資金を出し合い、約2500万円の費用をかけて建設。同日は平田集落のほか、屋鈍、阿室など近隣集落の住民や名瀬在住郷友会、島外出身者ら多くの人が駆け付け、立派な共同墓地の落成を祝った。

場所は集落の墓地に隣接している同集落所有地で、依然はゲートボール場として住民に利用されていた。土地のかさ上げや整地、周辺の擁壁整備などは村の補助(500万円)を活用。

コンクリート造の共同納骨堂は、集落会計および、集落在住者が1世帯あたり20万円、出身者が30万円を出し合う形で建設費を捻出。参拝は同じだが、建物内部は個別の納骨スペースを確保した形態となっている。3カ月に1度は集落住民全員での清掃など住民が協力して管理する。

落成式は午後1時から開始。区長あいさつの後、代表者による献花、乾杯で祝った。その後は集落公民館に移動し、祝賀会も行われた。

盛宮区長(68)は「集落の人口が減っていく中、墓の管理は大きな課題だった。それなりの費用をかけた分、大変立派なものが出来たと考えている。評判も良く、みなさん大変うれしく感じていることと思う」と話した。

地域における人口減少や少子高齢化に伴い、無縁仏の増加や、個人による親族の墓の管理等の負担増などが課題となる中、同村内では墓の共同化の取り組みが進んでいる。先駆けとなった田検を皮切りとし、これまでに平田も含め村内9集落で共同墓地がつくられている。