天城町生涯学習まちづくり推進フェア

天城町生涯学習まちづくり推進フェア=30日、兼久小体育館

伝統文化伝承で連帯感も
町民文化祭も併催

 【徳之島】天城町の第15回生涯学習まちづくり推進フェア(町生涯学習推進本部主催)と第37回町民文化祭(町文化協会主催)南部大会は30日、兼久小体育館を中心にあった。大会テーマは「見つめよう!地域の力~ユイの心で豊かな人づくり 活力ある集落づくり~」。計5部門(5集落)の活動発表などシンポジウムと講演会で考え、舞台発表や作品展示を楽しみ交流した。

 隔年開催の生涯学習まちづくり推進フェアには約300人が参加。生涯学習推進本部長の大久幸助町長は近く完成する町防災センター内に設置する「生涯学習推進室」など文化エリア・ゾーン形成も挙げ、「だれでも・どこでも学び、そしてつながり成長する生涯学習の拠点に」と期待。社会教育・体育両部門の貢献者5人を表彰した。

 シンポの部門別発表題と発表者は、▽「自治公民館活動による集落づくり」(兼久集落・文田隆三さん)▽「子ども会と集落が一体となった青少年の健全育成」(瀬滝同・石原明美さん)▽「いやしの里づくり」(当部同・松村博光・武田わか子さん)▽「ゆたいや(いいね)三京~私たちが主役になれる自治活動」(三京同・大吉真紀さん)▽「伝える・受け継ぐ~つながる西阿木名」(西阿木名同・穐田光枝さん)。

 少子高齢化の急速な進行や核家族化などに伴う地域での連携意識の希薄化が指摘される中、老若男女の住民を挙げたクリーン作戦や健康増進活動、伝統文化・行事の継承活動、地域の宝・大自然を生かした散策会による交流など多彩な活動事例をそれぞれ紹介。「自然や伝統を守り受け継ぐだけでなく、自らの活動することで、助け合いの結=ゆい=の心の輪が幾重にも重なり続ける集落に」「伝統芸能の練習や披露する機会を通じ連帯意識が高まり、楽しく真剣に取り組めた」など報告もあった。

 NPO法人食育研究会・らく料理教室の椰木春幸理事長が演題「世界に誇れる日本の食文化」で講演。次ぐ町民文化祭の舞台発表は「コール天城」のコーラスで開演。中水勝久文化協会長のあいさつを交え公民館講座や同好会など14団体・個人が出演。展示コーナーでは12団体の作品展示で楽しませた。

 【功労者表彰】(敬称略) ▽社会体育部門 徳田睦男(岡前)、宮山米蔵(大津川)▽社会教育部門 宮内一二(平土野)、向井一雄(兼久)、西阿木名民謡保存会(芝田進郎会長)