龍郷町初の協力隊となった村上さん(中央)
龍郷町地域おこし協力隊辞令交付式が1日、同町役場町長室であった。同町の協力隊第一号となる村上祐希さん(34)へ徳田康光町長が辞令を交付。地方創生加速化交付金「秋名・幾里魅力化プロジェクト」を軸に活動していくという。
村上さんは奈良県出身。前職は㈱日立ソリューションズでソフトウェア・サービス事業や情報処理機器販売事業などに従事。辞令を交付した徳田町長は「これまでの経験を生かし、町の地域おこしに協力してほしい」とあいさつした。
奄美へは8年前からたびたび旅行で訪れ、2011年には結婚式を奄美で挙げたという村上さん。「ゆくゆくはこういう場所で生活したいと思っていた。そんな中で、協力隊なら大好きな奄美に貢献できるのでは」と応募に踏み切った経緯を説明。旅行で島内各地を巡ったものの、「その中でも龍郷町は大島紬やアラセツ行事など古き良き伝統と文化を学べる場所だと思った。私自身も、これだけ旅行に来ていてもほとんど知らなかったこと。島外の人へ奄美の知られざる魅力を伝えることが出来れば」と語った。
先月末、妻の真弓さん(36)と息子の泰佑ちゃん(1歳6カ月)とともに秋名集落に移住。協力隊として「荒波地区に人の流れを生み出すプロジェクトデザイン」をテーマに文化資源や休耕田、空き施設などの活用方法検討や集落活動支援、情報発信などに取り組む予定。
同町によると、秋名・幾里地域では65歳以上が368人で高齢化率47・01%と町内(65歳以上が1916人、高齢化率31・69%)でも高齢化率が高い地域。人口も1990年から2015年までの15年間で減少率45・17%となっている。今後も同協力隊を募集しているほか、町内で初の協力隊ということもあり、すでに協力隊を受け入れているほか4市町村の協力隊との連携なども計画しているという。