「奄振」「世界遺産」など提案

環境省の山本公一大臣(右)へ提案内容を手渡す三反園知事(中央)と池畑会長

県開促協活動 関係省庁に協力・支援要請
【東京】行政や県内の産業界等43団体で構成する鹿児島県開発促進協議会(会長・池畑憲一県議会議長)は8日、三反園訓知事らとともに2017年度政府等の予算編成に関する中央提案活動を行った。「奄美群島振興開発の推進」「『奄美・琉球』の世界自然遺産登録」など、20事項について提案。概算要求の拡充などについて、関係省庁に協力・支援を要請した。

各省庁を訪れる前に提案事項の説明会が開かれ、保岡興治、金子万寿夫両衆院議員ら国会議員10人が出席。池畑会長は「2年後は明治維新150年。4年後には国体などの予定があり、鹿児島県にとって追い風が吹いている。その中で、成功に結び付けるには財源確保が最重要。確保できるよう尽力をたまわりたい」と支援を要請。また、三反園知事は「地域間競争の時代。イベントなどを活用して活性化を図りたい」と所信を表明。岩切剛志企画部長から20項目の予算編成等に関する提案事項の重点提案項目が説明された。

これに対して保岡議員は「時代の変化をつかむ智恵と工夫が必要。鹿児島県は資源があるので、県と協力確認したい」と話し、金子議員も「来年度の予算は奄振延長がかかってくる。世界自然遺産登録を地域振興にどう生かすかが重要」とした。

その後、提案活動が行われ、奄美関係は国土交通省に武藤浩   事務次官を訪ね、奄美群島振興開発の推進などを陳情。環境省は山本公一大臣を訪ね「奄美・琉球の世界自然遺産登録」などの要請行動を行った。山本大臣は「鹿児島はよく行った」と語りながら、「来年2月には(ユネスコ世界遺産委員会に)推薦書を提出予定。いいところなのはあたりまえ。事務方に背中を押しているのでご安心ください」と回答。

三反園知事は「鹿児島は農畜産物など資源がたくさんある。自然・観光などインフラ整備を進め輸出促進を図りたい。さまざまな要請活動に『検討します』など、前向きな回答が得られ、手ごたえを感じた。国会議員の先生たちとも意見交換ができ、議会とも協力して全力で取り組んでいきたい」と話した。