樟南第二高校

約550人が出席した樟南第二高校の「創立50周年・新校舎落成記念」式典=12日、天城町

建学精神で新たな50年へ
創立50周年・新校舎落成記念式典

【徳之島】1966(昭和41)年4月に開校して半世紀を経て、昨年3月には近代的な新校舎も完成した学校法人時任学園・樟南第二高校(天城町天城、牧園弘光校長、生徒数285人)の「創立50周年記念式典・新校舎落成式」が12日、同校体育館であった。全国離島唯一の私学の建学精神と伝統を守り、新たな50年への継続発展を誓い合った。

同校は、当時の天城町当局や議会など町民を挙げた誘致運動と時任学園側の理解で第二鹿児島商工高(商業科のみ)として創立開校。その後、自動車科や機械科の新設(のち工業科)を経て78年3月、校名を徳之島商工高に改称。2000年4月に国公立大進学を目指す普通科も新設し02年4月、現校名に改称。昨年3月には待望の新校舎(鉄筋コンクリート2階建て、延べ床面積2092・4平方㍍)への建て替えも実現させた。

式には、在校生や島内外の同窓会関係者、来賓など約550人が出席。式辞で、時任徹学園長は、奄美ベビーブーム時代の当時、町内の高校進学率(30%台)を懸念した地域の献身的な協力もあり全国離島唯一の私学を創立、進学率向上(80%台)への貢献などを回顧。その上で「卒業生も8600人余に達し、単に50年に満足してはいけない。天城町だけではなく、徳之島全体の高校であることを十分に自覚し、永遠の継続を目指して職員・生徒で努力したい」。

牧園校長は、建学の精神「博文約礼」と校訓「進取・至誠・友愛」のもと国公立大進学や一流企業への就職、部活動など実績も強調。今後の学校経営は、全国的な少子化現象もあり楽観を許さないが、「50年間築き上げた輝かしい伝統と校風を全島民で守り抜き、これからの50年に向けて教職員一同精進します」。

新校舎建設の経過報告や大久幸助天城町長らの祝辞に続き、生徒代表の直林主浩さん(商業科3年生)がよろこびのことば。学校の合言葉「頑張れば感動」で取り組む学習や学校行事など成果を紹介し、「この学校で学んだことを誇りに何事にも挑戦したい。やがて社会に巣立っていくが、今まで以上に大きく成長し、今後は母校や徳之島社会に恩返しをしたい」との決意も示した。

この後、時任学園の時任克暢理事長が演題「私学に生きる」で記念講演。午後からは記念祝賀会で祝い合った。