大和村防災訓練

大和村津名久集落の岸壁で行われた防災訓練

津名久集落で海保や消防と連携
初の海難救助訓練も
大和村の2016年度防災訓練が13日、村内全域で行われた。約700人が参加し、高台への避難や防災センターを使っての避難訓練などを実施。また、同訓練と合わせて津名久集落では、自主防災組織訓練として奄美海上保安部や消防団などと連携した海難救助などを初めて行った。

同村では11年度からセンター建設中だった昨年度を除いて毎年、村全体で防災訓練を実施。今回の訓練では奄美大島近海を震源とするマグニチュード8・2の地震が発生し、奄美群島・トカラ列島に最大5㍍が予想される大津波警報が発令したことを想定。今年は初めてセンターを使った訓練を行い、住民の避難や非常食の配布などを行った。

村全体の訓練後には、津名久岸壁での自主防災組織訓練。奄美海上保安部、大和消防分駐所、消防団の協力を得て初めて行われた同訓練は、災害時に海に転落した人を海保と消防が協力して救助したり、道路寸断により集落が孤立したと想定し、同海保の巡視船かいもんを使って集落住民の避難救助などが行われた。

かいもんを使った訓練では、避難する住民を名簿で確認したり、地元消防団員らが自力で移動できない人を補助しながら船まで移動するなどの訓練を実施。参加した住民らも実際に船に乗り込むなど、避難の手順を確認した。

伊集院幼村長は「6年前の奄美豪雨災害のときには、このかいもんの出動を村が要請し、救急搬送などでお世話になった。災害はいつ起こるか分からない。互いに連携を取ることが何より重要で、地域のみなさんの協力なくして防災はあり得ない。今後も安心安全の村づくりに努めていきたい」と語った。