大学在学中に「公認会計士」合格

大学在学中に「公認会計士」試験を合格した、中さん(提供写真)

奄美高卒の中さん ストレートで難関突破
快挙に母校も祝福

司法試験などと並び最難関国家資格の一つとされる「公認会計士」試験にこのほど、奄美市名瀬出身で奄美高校情報処理科卒業生・中=あたり=健太朗さん(19)が合格した。中さんは現在、群馬県の高崎商科大学に在籍。卒業生の快挙に、母校の二石政彦奄美高校長は「(合格は)学校の誇りであり、後輩達も頑張ればできるという目標につながるもの」と祝福した。

中さんは、同大学商学部商学科の2年生。授業料が免除される特待生として、会計、経理の勉強に励んでいる。

公認会計士は、会計に携わる資格の最高峰。会計のプロとして、企業の監査や財務、経理など多岐にわたるため、資格試験は2段階試験(短答、論文)による高度な専門知識が求められ、受験合格率は極めて低い。2016年試験は合格率10・8%(公認会計士・監査審査会発表)の狭き門だった。

中さんは、奄美高3年生の時、当時県公立高で13年ぶり、2人目となる日商簿記1級に合格。「公認会計士」を目指し、進学した大学1年生で初受験。最初の短答試験を合格後、今年8月、最後の論文試験に挑戦し、見事ストレートでの難関突破を果たした。

今月11日の合格発表では、「何度も挑む受験生も多く、やはり不安はあった。でも番号を見た時は本当にうれしかった」と振り返り、発表後は両親や学校関係者に報告すると、多くのお祝いの言葉が送られたという。

将来について中さんは、「在学中は学力の維持に務め、卒業後は東京の経理事務所で実務経験を積みたい。ゆくゆくは奄美に戻り、培った力で貢献できたら」と語った。