リュウキュウアサギマダラ越冬

「大雪」の朝、南の島に冬の訪れを告げるリュウキュウアサギマダラの冬越しの様子が見られた

冬の訪れ告げる

 二十四節気の一つ「大雪=たいせつ=」の7日、奄美地方も最低気温が14度台まで低下したが、早朝には南の島に冬の訪れを告げる風物詩が見られた。リュウキュウアサギマダラの集団越冬で、日差しを浴びるとほんのりと青く輝いていた。

 気象庁によると、同日の名瀬の最低気温は午前4時14・9度、同5時14・8度まで低下。その後は気温が上昇したが、これまでが気温が高めの日が続いていたためか肌寒さを感じる朝となった。

 リュウキュウアサギマダラの冬越しの様子が見られたのは奄美大島北部。集落近くの小高い森林内だ。分布の北限は奄美大島とされ、北風を避けるためか風当たりの弱い林の中などで気温が下がる早朝に見られるが、人の出入りの影響なのか観察地は少なくなりつつある。

 冬越しは、数匹ずつが身を寄せ合うように群れで。リュウキュウアサギマダラは集団で木々の枝やつるに止まるが、周辺は樹木が覆いかぶさっているため薄暗い。見つけにくい環境が適しているのかもしれない。

 リュウキュウアサギマダラは淡いブルーの模様が入った翅=はね=が特徴。光が届くと翅の部分が美しく輝く。日差しが強くなり気温が上昇すると、眠りから覚めたかのように翅を広げ、群れを解消して周辺を飛び回る。これから寒さが本格化すると集団越冬の数が増すかもしれない。