大和村・名音フェスティバル

集落単体での音楽イベントに注目が集まった

音楽で地域おこし
ロックなどアーティストが魅了

 ロック、フォーク、ヒップホップ―。地域を音楽で盛り上げようと大和村名音集落(納教芳区長、115世帯207人)の若者が企画した「大音楽祭名音フィスティバル」が11日、同村名音港湾であった。奄美大島島内外で活動するアーティストやバンド、団体が出演。集落を音楽一色に染めた。

 同集落青年団(勝栄一朗団長)を中心に、地域行事以外での集客イベントとして開かれた初の試み。友人、知人、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて出演者を募ったところ、県外からの出演希望もあった。

 この日午後1時のスタートから、フィナーレの八月踊りまで約8時間に渡って、20組が歌や演奏、ダンスなどを披露。また会場の飲食ブースでは、青年団が総出で採ったアオリイカのマダ汁(墨汁)も振る舞われ、普段は静かな集落も、夜までにぎやかな雰囲気に包まれた。

 名音婦人会は犬や猫の着ぐるみで、アニメちびまる子ちゃんの主題歌に合わせダンスを披露。長崎県から来島した西川大さんはギターで熱唱。来場者を前に、「音楽で地域を活性化する取り組みに賛同。自分の歌で盛り上げられたら」と呼びかけた。

 発起人の上村貴仁さん(29)は2年前、地元の同集落にUターン。
青年団活動を通した地域おこしを考え、「幅広い世代が関心を示す音楽」の活用を思い立ったという。

 イベントの手応えについて上村さんは「(きょうは)各地でイベントが多い中、予想以上の来場数」と話し、「地域の一体感なしに開催はできなかった。住民意見を取り入れながら、再度イベントを企画したい」と意気込む。