「アマミノクロウサギ」テーマに映像制作へ

大和村の奄美野生生物保護センターでアマミノクロウサギのはく製を見つめる長尾さん

「JCF学生映画祭」準グランプリ長尾さん
若者向け、啓発映像めざす

 第14回「JCF学生映画祭」の短編部門で準グランプリを獲得した長尾淳史さん(立命館大学4年)が13日、奄美大島入りし、来年から予定している奄美での撮影に向けて事前調査を行った。アマミノクロウサギをメインテーマに、保護ムービーの制作を計画。長尾さんは「ずっと来てみたかった奄美大島。観光で来る若い人などに向け、希少種保護の啓発につながる映像にしたい」と話した。

 映像制作は絶滅危惧種の保護を目指す「Save the RED LIST」プロジェクト(㈱エルムスユナイテッド動物病院グループ主催)の一環として実施。同映画祭の長編・短編部門でグランプリ、準グランプリを受賞した4人の中から、CGを使った作品を得意とする長尾さんが監督に選ばれたという。

 同プロジェクトは絶滅危惧種の保護と生態系維持に貢献することを目指している。今回は格安航空などを利用して来島する若い観光客向けに、「自然の大切さや環境保全の大切さ」を啓発するような映像制作が目的となっている。

 小さい頃から生き物が好きという長尾さんは「30秒~1分半という短い時間だが、交通事故問題や観察マナーなどを伝えることが出来れば」と話した。

 現在、卒業制作中という長尾さんは来年2~3月頃に再び奄美入りし、本格的に関係団体などを通じて奄美について学びながら映像制作を行う予定。完成した作品は7月1日を目途に同映画祭のホームページなどで公開予定となっている。