地域に感謝込め Xリースを手作りプレゼント

クリスマス用・リース飾りを制作して天城町内14施設に贈った樟南二高野球部員たち=21日、老健施設・愛心園(同町瀬滝)で

樟南二高野球部
計25個、14施設に

 【徳之島】「野球部を支えてくださっている地域に感謝を」―。樟南第二高等学校野球部(泊和馬監督、政所凌主将・部員21人)は21日、練習の合間に部員たちで手作りしたクリスマス用のリース飾り計25個を、町内の高齢者福祉施設など14施設に贈って喜ばせた。

 今年4月、泊教諭(26)を新監督に迎えた同校野球部のテーマは「人間力野球」。野球の練習にとどまらず毎月2、3回、「夢ひろい」と称し町内の県道沿線や港、公園などでゴミひろいの美化ボランティアも恒例化させている。リース飾りの制作・プレゼントも同テーマの「地域への恩返し」の一環に位置づけて初めて取り組んだ。

 材料の木本性つる植物や松ぼっくりなど自然素材は、身近な山野から手分けして調達。練習後は全員で部室にこもり、保護者が作った1個の完成品を見本に飾り付けるなど連日格闘し、直径30㌢前後のリースを計25個制作した。

 町内の介護福祉・医療施設などを手分けして訪問。お年寄りたちには「健康でいつまでも長生きを」などメッセージも添えてプレゼントした。ほか、日ごろ世話になっている町B&G海洋センターなど公共施設にも感謝を表した。

 介護老人保健施設「愛心園」(同町瀬滝)を仲間と訪れた井上豪さん(2年生)は、「男子部員が多いため、クリスマスの雰囲気を出すスプレーや飾り付けに苦労しました。樟南二高野球部の活動を支えてくれている地域の皆さんに少しでも恩返しを」。同施設の浜崎章夫事務長(63)は「素晴らしい活動だ。島からの甲子園出場にも期待したい」と話した。