運航再開は未定

古仁屋港で係留中の「フェリーかけろま」

フェリーかけろま 年末から代船運航続く

 12月29日、古仁屋港入港時、岸壁の可動橋に衝突したため、運航休止となっている瀬戸内町古仁屋と加計呂麻島を結ぶ「フェリーかけろま」(197㌧)。その後海上タクシーによる代船運航が行われているが、運航再開の見通しはいまのところ未定のままだ。

 事故は瀬相発古仁屋行きの便。古仁屋港接岸の際制御できず、船舶の船首左舷と可動橋の柱が接触。船内の乗客約60人にけがはなかったが、同町は事故後、当面の間フェリーの運航休止を決定。海上タクシーによる代船運航を実施した。同フェリーは昨年12月、新造船として就航したばかりだった。

 これを受け、年末から年始にかけて乗客輸送の低減、車両航送不可となるなど、住民や帰省客の移動と物流に大きく影響。地元関係者によると、加計呂麻島の住民から「正月用の買出しが思うようにできなかった」「ツアー客が優先され、住民が後回しになった」などの苦情もあったという。

 休止期間中の運航は現在、同町古仁屋のAコープ鹿児島瀬戸内店前に臨時の発着所を設け、代船運航を実施(フェリーと同ダイヤ)。また車両航送は、同町瀬久井発の貨物フェリーで1日2便対応中。

 事故原因について、同町商工観光課船舶交通係は「機関部故障」との見解を示し、今後は県大島支庁瀬戸内事務所と点検作業を進めていく方針。「船舶機関部の状態確認、岸壁設備の修復を行い、早急な運行再開に努めたい。利用者には迷惑をおかけしています」(同係担当者)と理解を呼びかけている。

 問い合わせは次の通り。
 ▽旅客、代船運航=TEL0997―72―3771(古仁屋待合所)まで▽車両航送=TEL0997―72―0569(貨物フェリー天長丸)まで