奄美市で始まった生活介護員養成研修
奄美市生活介護員養成研修が10日、同市名瀬の奄美文化センターでスタートした。買い物や掃除など、日常生活の軽度な生活援助を行う「生活介護員」。同市では4月からの就労に向け、初めての研修となった。初回の研修には17人が参加。仕事として求められるスキルや個人情報の扱い、マナーなどについて学んだ。研修は2日間行われ、研修を終えた受講生には修了証が渡される。
奄美市では2017年度から実施する「介護予防・日常生活支援総合事業」において、訪問介護員(介護ヘルパー)に代わって、軽度な生活援助を行うための「生活介護員」を新たに設置。2日間の研修を受け、修了証を受け取った受講生は4月から、訪問介護事業所などに生活介護員として登録し、就労することが可能となる。今回の研修は仕事として支援するため、個人情報の扱いやコミュニケーションの取り方などを学んでもらうことが目的。研修は同市社会福祉協議会が行った。
生活介護員の主な仕事は要支援認定を受けた人を中心に、日常生活の買い物や掃除などについて援助するもの。高齢化が進む中で、新たに生活支援サービスを提供する人材を育成することが目的となっており、受講資格は性別、年齢は問わないものの、訪問介護員としての資格を持たない人が対象となっている。
同市高齢者福祉課によると、これまで買い物や掃除などの日常生活に関わる軽度な生活援助は、要介護者、要支援者に関係なく訪問介護員が担うか、地域住民がボランティアで行ってきたという。担当者は「全国的には、こうした生活介護員を取り入れている自治体もある。奄美市内では生活介護員の支援を受けると推定している要支援者は100人くらい。事業所でも生活介護員の受け入れ準備も進んでおり、4月からは本格的に導入される予定」としている。
研修は名瀬(①10~11日②19~20日③26~27日、奄美文化センター<③のみ奄美病院デイケア棟>)、住用(17~18日、会場・住用総合支所)、笠利(24~25日、ふれあいの郷多目的ホール)の計5回を予定している。各回先着30人で、修了証は2日間の研修を終えた受講生に渡される。