富国製糖も操業開始

操業が始まり、富国製糖に次々と搬入されるサトウキビ

安全徹底祈願 生産見込み2万6千㌧

 奄美市笠利町の富国製糖㈱奄美事業所(有村成生社長、勢幸一所長)は10日、2016/17年期の操業を始めた。初日は原料の搬入式と製糖開始式があり、参加者らは安全操業の徹底を祈願。今期は台風や大きな病害虫の影響もなく、生産量は前期比約5500㌧増の2万6千㌧を見込んでいる。製糖期間は3月29日までを予定している。

 今期は台風や病害虫だけでなく、夏場には極端な干ばつもなく、平均気温も前年より高い状態が続くなど、キビの生育には好条件だったこともあり生産量は増加。11月の調査時点で、茎頂が夏植え前期比40㌢増、春植え同比42・2㌢増、株出し同比32・6㌢増だった。

 有村社長は「前期よりも生産量は増える予定ではあるが、ここ数年は生産者にとっても、社にとっても厳しい生産量だった。やはり、3万㌧以上の生産に向け、関係各者にはより一層の努力をお願いしたい」などとあいさつ。奄美市の朝山毅市長(代読)と龍郷町の徳田康光町長(代読)も久々の2万6千㌧という生産量に感謝し、それぞれ激励の言葉を述べ、安全操業を祈願した。

 同事務所によると初日の搬入量は333㌧。平均甘しゃ糖度は13・5度で、最高糖度は15・6度。最低糖度は9・1度だった。

 2月5日から8日、3月11日から14日の期間は原料搬入を休止し、春植えと株出し管理作業を推進する。