森林・林業の大切学ぶ

校内にヒカンザクラ20本を植樹する児童たち=14日、天城町岡前小

岡前小、シイタケ駒打ち
1人1本ずつのシイタケ駒打ち体験も

サクラ植樹・シイタケ駒打ち・木工体験 天城町岡前小

 【徳之島】天城町立岡前小学校(谷口源太郎校長)の6年生37人を対象にした「森林・林業体験学習」が14日、同校であった。卒業記念のヒカンザクラ植樹やシイタケの駒打ち、地元の森林で育った地材リュウキュウマツを使用した木工教室などを体験した。

 「植えて、育てて、使う」―循環する森林・林業の重要性や地域における林業の役割、意義について理解を深めてもらう、県の「未来につなぐ森林環境教育推進事業」の一環。県大島支庁林務水産課や天城町農政課、同町松原の中野木材㈲(中野一代表)など関係者が出前協力した。

 児童たちはまず、ヒカンザクラの植えつけ方の説明を受けた後、2人で1本ずつ計20本の苗木を校庭の斜面に植えた。シイタケの駒(菌)打ちでは、「みなさんがお店で買うシイタケはおがくず菌床で栽培。原木栽培の本当のシイタケはもっとおいしい。今年の秋から収穫できます」など説明を受けて、1人1本ずつの菌駒打ちに挑戦。リュウキュウマツ材を使った長椅子4脚の卒業記念製作を親子で行った。

 児童の1人福山拓巳君は「駒打ちは難しかったが楽しかった。秋には後輩たちに味わってほしい。森林と林業の大切さも学べた」。シイタケは校内で栽培されるという。

 一方、松くい虫被害の猛威によるリュウキュウマツ資源の減少に、中野代表は「被害樹は腐りやすく、利用価値がない」と表情を曇らせ、県などと連携したシイ材商品の開発に期待を寄せていた。