沖永良部・与論議会議員大会

3議題を採択した沖永良部・与論地区議会議員大会=知名町=

提出議題採択
海上輸送対策や無電柱化も
奄振交付金の拡充を

 【沖永良部】第25回沖永良部・与論地区議会議員大会(同連絡協議会主催)が7日、知名町フローラル館であった。各町の提出議題は「安心安全な海上輸送対策」(与論町)、「沖永良部・与論地区における無電柱化事業の早期実現」(和泊町)、「奄美群島振興交付金の充実・拡充」(知名町)の3つ。大会では全議題を採択し、5月18日に与論町で開催予定の第60回奄美群島市町村議会議員大会に提出することが決まった。

 南3町の議員や首長、県議会議員の禧久伸一郎氏、林健二氏らが出席。各町の議員が提出議題を説明した。

 与論町の林敏治議員は、定期船の接岸状況について「風向きや港内波浪等の気象条件で接岸できず抜港する事例が多発している」と指摘。現在適用されている航路運賃の割引や今後の「奄美・琉球」世界自然遺産登録、農林水産物輸送コスト支援事業効果により、旅行客や農水産物の出荷輸送量の増加などが見込まれることから「抜港頻度が高くなれば、住民の生活や産業振興にも大きな影響を与える。この解決なくして島の振興発展はありえない」と訴えた。

 和泊町の中田隆洋議員は「(台風で)停電になると復旧に時間がかかり、塩害を受けた農作物を洗い流す水用ポンプが機能せず農業生産に大きな被害を与える」「のどかでどこからでも見渡せる青い海を最大の武器に観光客の誘致に取り組む必要がある」などと述べ、沖永良部島・与論島を無電柱化推進モデル地区として電線埋没化事業の早期実現を要望した。 

 知名町の宗村勝議員は「地域内外の交流促進や島での定住につながるよう出身者への航路・航空路運賃逓減支援拡充、さらに生産資材・燃油等のコストダウンを図ることで県農産物のリレー出荷体制の先発地域としての役割を担い、ブランド化の確立のために農林水産物輸送コスト支援事業の拡充が望まれる」とした。

 提出された3議題を採択後、県町村議会議長会事務局の三原誠次長を講師に「『明るい議会』のための一考察」と題して研修会が開かれた。