群島たんかん品評会

2年ぶりに開催された群島たんかん品評会。9市町村から計76点が出点された

徳富さん、西田さん金賞
2年ぶり開催 9市町村から76点
糖酸バランス「品質良く」

 2016年度奄美群島たんかん品評会(奄美群島農政推進協議会、JAあまみ主催)が9日、奄美市名瀬の奄美大島選果場であった。今年度は9市町村から2部門に計76点の出品があり、L階級では徳之島町の徳富ふみえさん、2L階級では奄美市の西田昭仁さんがそれぞれ金賞を獲得した。

 15年に奄美大島でミカンコミバエが発生したことから、同品評会は2年ぶりの開催。県農業開発総合センター大島支場や県大島支庁農政普及課、JAあまみの職員など6人が審査を担当し、玉ぞろいや果皮の着色などの外観に加え、光センサーによる糖度、酸度の内部品質など、計7項目を審査した。

 出品されたタンカンの品質のうち、L階級は平均糖度11・8度、クエン酸1・02%、最高糖度12・6度。2L階級は平均糖度11・6度、クエン酸0・98%、最高糖度12・6度だった。

 審査委員長を務めた同支場の久米隆志支場長は、「一昨年より出品数が約1・5倍増加し、奄美たんかんの復活の熱意を感じた。日々栽培に取り組んだ結果として、糖度が高く酸切れも進み、バランスが良いタンカンだった」と講評。審査員特別賞を受賞した平井孝宜さんは、「昨年はミカンコミバエで悔しい思いもしたが、今は普段通り収穫・出荷できる喜びを感じている。奄美のタンカンを多くの人に味わってもらいたい」と話した。

 今回出点されたタンカンは10日、同市笠利町の奄美空港で販売促進活動の一環として、観光客などへ無料配布する予定。

 金賞、審査員特別賞以外の受賞者は次の通り。(敬称略)

 【L階級】▽銀賞=西田昭仁▽銅賞=㈱カイセイ(奄美市)

 【2L階級】▽銀賞=大山文子(伊仙町)▽銅賞=大海昌平(大和村)

 【奨励賞】内山香(龍郷町)