関西から予約急増

大阪からの直行便で来島した観光客(写真は奄美空港)

奄美エリアに前年比で約5倍
ホテル関係者、「LCC効果の波及期待」

旅行インターネットサイト「楽天トラベル」は16日、2017年春、国内旅行先の人気上昇エリアランキングを発表した。同サイトの予約実績によると、3位・鹿児島県では奄美群島内の予約が増加傾向。特に格安航空会社(LCC)バニラ・エアの「関西―奄美大島」線の今月26日就航を受け、奄美大島・喜界島・徳之島エリアへの関西在住者の予約は前年比382・9%(約5倍)の急増を指摘。群島全体への入込が高まっている状況が浮かび上がった。

同サイトの集計は3~4月までの国内宿泊を対象に2人以上利用時の予約人泊数(予約人数×宿泊数)の実績に基づくもの。調査は2月28日実施。

鹿県は、山形県(1位)、栃木県(2位)に続く上位入賞。ランキング解説ではLCC就航だけでなく、3月7日に指定された「奄美群島国立公園」に触れ、注目の高まりをアピール。予約状況は奄美大島・喜界島・徳之島エリアは前年比で47・4%増(約1・5倍)、沖永良部島・与論島エリアは同161・6%増(約2・6倍)と伸び、群島全体では35・4%の予約増とした。

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群島内のホテル関係者によると、3月中旬から予約数が伸びており、その中で関西からの宿泊は前年に比べ、「間違いなく増えた」(奄美市内のホテル関係者)。多くの関係者がLCCの関西路線就航による、今後の来島者増加に期待を寄せている。

徳之島町のホテルグランドオーシャンリゾート(宝輝雄支配人)は近年、関西方面からのツアー増を指摘。来夏登録を目指す世界自然遺産による盛り上がりに触れ、宝支配人は「LCC就航による波及効果が各離島に広がることを期待したい」と話した。

バニラ・エア広報によると、3~4月までの予約状況は8割以上。1便当たりの搭乗者数は180人のため、期間中は4千人以上の来島を試算。「群島全体の振興に向け、各離島への入込貢献を重視したい」(同広報)。