日本酒と黒糖焼酎コラボ

絶品料理を前に奄美のシマ唄についてユーモアを交えながら解説、披露する指宿桃子さん


主催者・中塚雅人さん(右)の厳選した、桜を見ながら飲みたい日本酒を注がれる指宿さん


シマ唄と日本酒、黒糖焼酎のコラボレーションで大いに盛り上がる参加者たち

東京で出身者が働きかけ
シマ唄も披露、酔いしれる

【東京】全国に先駆けて開花宣言が出された先頃、千代田区の「茶舗(チャポ)」(神田小川町1―6古室ビル2階=電話03・3255・1625)で、「日本酒と黒糖焼酎を楽しむ会~桜を見ながら飲みたい日本酒と黒糖焼酎~」がにぎやかに開催された。参加者たちは、おいしい魚介類と酒、奄美の唄に満足そうに酔いしれていた。

同会は、東京奄美会の青年部副部長・喜界島出身の原田尚樹さんが異業種交流会を通じて知り合った、㈱ラソスの代表取締役・中塚雅人さんが主催。仕事柄日本酒を扱う中塚さんと、黒糖焼酎とシマ唄で奄美を知ってほしい原田さんは「日本酒と黒糖のコラボレーション」をと、意気投合。二人がなじみの店「茶舗」の店主、浅野邦夫さんに提案したところ快諾、実現したもの。

八海山のスパークリングで宴はスタート。胃袋、肝、卵までしゃぶしゃぶで味わえる石川県産のブリなど、絶品料理を堪能しながら、白菊の大吟醸や純米にごり酒・紅麗花=くれか=など「桜を愛でながら飲みたい日本酒」(中塚さん)を流し込む。時間の経過と共にほほを赤らめる人たちもちらほら。

一方、黒糖焼酎は、有村商事㈱・東京事務所の有村慎太郎さんが手配。「高倉」の30度、「浜千鳥乃詩」の30度、「JOUGO(じょうご)」の25度が、〝後半のもてなし役〟となった。

初めて黒糖焼酎を飲む人もいて「さっぱりしている。飲みやすい」などの感想が聞かれた。また、唄者の指宿桃子さんがゲストで参加。こちらも初めて奄美民謡(シマ唄)を耳にする人もいるとあって、説明を加えて「朝花」「島のブルース」などを熱唱した。宴の参加者はおよそ40人。そのうち奄美関係者は数人と「完全アウェー」の舞台だったが、そこはプロ。指宿さんの演奏が始まると、酔った人も盛んな拍手で熱心に聴き入っていた。

原田さんは、「メジャーな日本酒とコラボすることによって、日本酒ファンにも奄美群島でしか造られていない黒糖焼酎と、その先にある奄美の文化と伝統を知ってほしい」と期待を込め、中塚さんと、「大成功です。また日本酒と黒糖焼酎の会を開きたい」と口を揃えていた。「茶舗」は、邦夫さんと妻の美恵子さんが仲良く切り盛りして38年。ランチは 、さまざまなお粥を求めて行列が出来るという。