プレオープン中の「奄美・龍郷 島ミュージアム」で西郷隆盛の肖像画を見る徳田町長=右から2番目=ら(1日、りゅうがく館)
龍郷町生涯学習センター「りゅうがく館」(同町浦)が1日、開館した。図書室や講堂を備えているほか、同町の自然や文化を展示紹介する「奄美・龍郷 島ミュージアム」(文化財展示室)も設けられており、観光拠点施設としての役割も担う。同日は開館式があり、徳田康光町長、町議、住民ら約60人が出席し、館内見学も行った。
鉄筋コンクリート造の2階建てで、延べ床面積は2342平方㍍。1階には▽図書室▽親子読書室▽講堂▽町教委事務局室▽町教育長室▽学習室▽多目的室―などがある。図書室では約2万2170冊を所蔵。講堂は最大約250人を収容できる。
2階には▽文化財展示室▽和室▽調理室▽男女別シャワー室▽洗濯・洗面室▽音楽室▽研修室▽視聴覚室▽防災用倉庫―などがある。「奄美・龍郷 島ミュージアム」では、年中行事など同町の歴史や町内20集落などを紹介。同町に一時身を寄せていた西郷隆盛に関する展示や、同町が発祥の龍郷柄など大島紬に関する展示のほか、文化財の展示や、同町を紹介する大型スクリーン映像の上映もある。
開館式で徳田町長は「これから奄美が世界自然遺産登録されると観光客は増える。この施設が龍郷町の情報発信の場になれば」とあいさつ。館内見学では担当者が案内した。
碇山和宏教育長は「町の子どもでも町のことを知らない子も多いかと思う。生まれ育った町を知ることや地元に誇りを持てるように館を役立てることを考えている。いろいろな活用のあり方を考えたい」と話した。
同館は町中央公民館の老朽化に伴い、建設が計画された。同公民館は解体され、同館は2015年度に工事が始まり、昨年12月に工事完了した。建設費は約7億7600万だった。
今月30日には落成式と祝賀会を予定している。