大島地区消防組合喜界消防分署内に水難救助隊が発足し、式典が開かれた=提供写真=
「早急な救助目指す」
単独でも水中活動可能に
水難事故などの発生時、より迅速な対応で人命救助に当たることを目的に、大島地区消防組合喜界消防分署内に5日、水難救助隊が発足した。喜界町役場で隊発足式が開かれ、関係者約30人が出席。有事の際は、奄美海上保安部など関係機関と連携しながら、潜水士資格を持つ隊員自らも、水中で一定時間の活動が可能になった。救助隊設立は同組合では初めてとなる。
町では2014年に水難死亡事故が発生。離島の中の離島という環境からも、より迅速に対応できる水難救助態勢の整備が望まれていた。
現在、喜界消防分署には15人の署員が在籍。救助隊発足に向け、15年からの2年間で、7人が潜水士の資格を取得。有事では、同保安部など関係機関との連携体制のもと、水中での活動に関して、隊員は、必要時素潜りで行うことになっていたが、潜水用の酸素ボンベ等を装備することで、隊単独での水中作業が可能になった。
式で同救助隊を代表し、玉岡悟隊員が「水難事故による要救助者に対し、資器材の適切な取り扱い、隊員の技術を駆使して、早急に救助するために、日頃から訓練に励み、水難事故による被害の軽減に努めていく」と決意を述べた。