大島 準決勝は順延

打撃練習で汗を流す大島ナイン=県立鴨池

シード神村戦へ調整は順調
過去最長の滞在日数を更新中 負担増に懸念も

 【鹿児島】第140回九州地区高校野球大会鹿児島県予選第13日は7日、鹿児島市の県立鴨池球場で準決勝・大島―神村学園戦など2試合が予定されていたが、雨のため8日以降に順延となった。

 大島ナインは球場に隣接する雨天練習場で約2時間、打ち込んで調整した。鹿児島滞在が長期になり「疲れている選手もいるが、コンディションは問題ない」(濱田雄一郎主将)。滞在中、特に気を配ったのは「食事面」と塗木哲哉監督。朝食と夕食はホテルで出るが、昼食は弁当だけに偏らないよう「温かくて腹にしっかりたまるもの」(塗木監督)をとるよう心掛けた。

 準決勝は、初の決勝進出と3季ぶりの九州大会出場をかけて、シード神村に全力で挑む。「まずは守備。そこから攻撃につなげていきたい」と塗木監督。田中怜、前畑、島中の中軸を中心に高い攻撃力のある打線を、エース中村を中心にどこまで抑えきれるか。長打力は神村に分があるが、大島もこれまでここぞという場面で集中力を発揮して点をとってきた。不用意な失点を防ぎ「簡単にアウトをやらない攻撃」(塗木監督)で接戦に持ち込みたい。濱田主将は「選手1人1人、試合に出ていないメンバーも含めてやるべきことがある。与えられた役割を着実に実行にすること」を勝負のポイントに挙げていた。

 3月20日に島を出発し、鹿児島での滞在はこの日を含めて18泊になる。過去最長の滞在日数を更新中だ。勝ち上がったことに加えて、雨による順延が5日あったことが影響した。有水進一部長は「保護者の負担が増えるのが心配」と頭を悩ます。現在まで選手1人当たり10万円以上の負担になっている計算だ。保護者会長の米田拓喜さんは「子供たちが頑張っている以上、親も頑張らないと」。自身も野球部OBで91年秋に4強入りした経験がある。「自分も親になって初めて親のありがたみが分かった。息子にはぜひ自分たちを超えて欲しい」と期待を寄せていた。

(政純一郎)