「生しぼりたんかんジュース体験」

ジューサーでタンカンをしぼる子どもたち

たんかんじゅーす2
しぼりたてのタンカンジュース

住用町元井農園サービス開始、手ごたえ

 奄美市住用町の元井農園は今月から、同農園産のタンカンを用いた「生しぼりたんかんジュース体験」サービスを開始した。品質の良い「優」ランク(糖度10・5度~11度未満)のタンカンを原料にしたジュースは、しぼりたてを味わうことができサービス利用者の評判も上々。同農園はこれからの行楽シーズンに向けて手ごたえを感じている。

 元井孝信さんによると今年のタンカンは豊作で、販売面で旬の期間内でさばくのに苦慮していたという。以前、旅行で訪れた長崎県のレジャー施設で、オレンジの生しぼりジュースの実演を見た経験から、ジューサー導入を決意。かんきつ類が専門で鹿児島大の元農学部長に相談したところ、生しぼりオレンジジュースの実績があるヨーロッパのメーカーのジューサーを紹介され先月末に導入した。

 導入したジューサーは、タンカンのM~3Lサイズまで対応。全自動でタンカンがしぼられ、皮や種子などはジュースと分けられて集められる。

 「生しぼりたんかんジュース」のカップ1杯(約480㍉㍑)分に必要とされるのが、M(8玉)、L(7玉)、3L(4玉)。サービスの利用者は、あらかじめ冷蔵庫で冷やされたタンカン(ジュース1杯分300円)を購入して、ジューサーで生しぼりを体験する。

 ジューサーは透明のカバーで覆われていて、タンカンがジューサーに入り二つに割れてしぼられる過程を見ることができる。体験した子どもたちは、興味深くジューサーを観察していた。冷えたタンカンのしぼりたてが味わえ、サービス利用者からは「皮もしぼられるので香りも良い」との感想もあった。

 元井さんによると、体験サービス開始から利用者は多い時で39人だったという。国道沿いという立地条件から、今後も利用者の増加が見込まれる。

 元井さんはタンカン以外のかんきつ類で、「よりジュース加工に適した『中間母本農6号』という品種の体験サービス導入も考えている」と話す。同農園での体験サービスの提供時間は、午前8時から午後5時まで。タンカンの商品がなくなるまで、体験サービスは毎日継続する。

 問い合わせ先は、元井農園℡0997―56―3331。