闘牛や自然を満喫

2年余ぶり帰港した大型客船「ぱしふぃっくびいなす」=15日、天城町平土野港

「ぱしふぃっくびいなす」寄港
平土野港に3度目 クルーズ客260人

 【徳之島】「春の南西諸島 島めぐりクルーズ」客260人を乗せた日本クルーズ客船(大阪市)の大型客船「ぱしふぃっくびいなす」(由良和久船長、乗組員約2202人、2万6594㌧)が15日、約2年8カ月ぶりに天城町平土野港に寄港。地元関係者の歓迎セレモニー後、乗客たちは大型バスやタクシーでの島内観光や、名物の闘牛大会も堪能した。

 同船は「洋上の楽園」とも呼ばれ全長は183・4㍍、幅25㍍、客室数238室、日本船籍では2番目に大きい客船。徳之島(平土野港)には2013年11月(客320人)、14年8月29日(同356人)に続き3度目。同「春の南西諸島 島めぐりクルーズ」は12日に横浜港を出港、13日は神戸港でもクルーズ客を乗せて南下。15日午前8時前、第1目的地の平土野港にその白い巨体を接岸させた。

 歓迎セレモニーで地元の大久幸助天城町長は、乗客・乗組員480人に対して「3月に奄美群島国立公園に指定され、来年夏ごろには世界自然遺産になる予定。アマミノクロウサギなど希少動植物が多く残る自然や闘牛観戦も大いに楽しんで」とアピール。由良船長らスタッフに花束や記念品(闘牛黒糖酒)、徳之島観光連盟は黒糖を贈って歓迎した。

 由良船長は「徳之島の素晴らしい伝統文化や自然を堪能させていただきたい」と返礼の同船の記念プレートを贈った。岸壁には特産品販売の7ブースも出店。事前予約者対象の船内見学サービスもあった。

 乗客らはバスによる半日と1日コースの島内めぐりや、徒歩による「犬ノ門蓋」など景勝地散策を満喫。午後2時からは同町松原闘牛場で6組の観光闘牛大会や、中量級王者の土俵入りなども堪能した。

 船は午後5時ごろ、中高生ら「結シアター手舞」の演舞など送別セレモニーに見送られ次ぐ寄港地・沖縄本島(中城)に向けて出港。17日与那国島・鳩間島、19日慶良間諸島(座間味)、20日奄美大島(古仁屋)を経て横浜港には23日帰港の日程(計11泊12日間)となっている。