B&G財団と天城町 モデル事業で調印

「B&G海洋センター艇庫活用モデル事業」調印式で関係者(前列中央・菅原専務理事)=18日、天城町

完成予想図
艇庫の改修完成予想図

海洋レジャー観光充実も
「艇庫」活用で地域活性化へ

 【徳之島】公益財団法人ブルーシー・アンド・グリーンランド(B&G財団、東京都港区、梶田功会長)と天城町(大久幸助町長)は18日、同町B&G海洋センター艇庫(ボートハウス)を活用した地域活性化モデル事業」で調印。同財団の助成で艇庫(同町与名間海浜公園内)の全面改修とレジャー機材の充実を図り、教育・観光・コミュニティ拠点機能を付加する。海洋性スポーツ施設活用による地域活性化へのモデル事業として協働していく。

 天城町B&G海洋センター「艇庫」は1987年、屋内プールや体育館施設(町総合運動公園内)との3点セットで同財団が建設後、90年に町に無償譲渡された。青少年の健全育成ほか、幅広い世代のスポーツ振興・健康づくりの拠点に定着。財団の修繕費助成で2014年度にプール、15年度は体育館の全面改修も行われた。

 今回の「艇庫」全面改修の総事業費見込みは5170万円(新規マリン機材購入費込み)。うち3千万円をB&G財団側が支援交付する。既施設(鉄筋コンクリート平屋)を2階建てに規模拡大してシャワールームやユニバーサルデザイントイレ、クラブハウス、ウッドデッキなどを新設。人気の最新マリンレジャー機材も充実させる。

 町役場での調印式では、菅原悟志専務理事と大久幸助町長がそれぞれ協定書に署名。大久町長は、B&G財団と日本財団による両関連施設改修や緑化イベント費など計1億4837万円の助成に感謝を述べつつ、「体験型の青少年研修の受け入れと併せて、マリンレジャー観光にも大いに活用したい」。菅原専務も「基本施設の老朽化に伴う修繕のみならず、現代ニーズに対応した新機能を付加。施設と周辺の海洋資源を活用し、観光面でも活性化が図れる施設に。先進的な艇庫活用事例として全国の海洋センター(計480市町村)に周知を図りたい」などと期待を寄せた。

 来年3月末の完成、同4月下旬(海開き)のオープンを目指す。町側は、将来的には同町農業センター(瀬滝)の宿泊設備も活用し〝青少年自然の家〟的な宿泊研修の受け入れも検討するという。