徳之島町「黒糖まつり」

急きょ人力に切り替えて「サタグンマ」の実演も=5日午後、徳之島町畦海浜公園

黒糖試食コーナー(小)
たき立てアツアツの黒糖試食コーナーには長蛇の列ができる人気ぶり「サタヤドリ」

伝統産業にふれつつGW満喫
海開き・サタグンマ・演芸

【徳之島】ゴールデンウイーク(GW)終盤の「こどもの日」の5日、徳之島町畦(あぜ)海浜公園では、恒例の「黒糖まつり」(町・町商工会・徳之島観光連盟主催)があった。あいにくの空模様だったが、家族連れの行楽客や観光客などが押し寄せた。海開きセレモニーや昔のサトウキビ圧搾機「サタグンマ」と「サタヤドリ」(砂糖たき小屋)を再現した黒糖づくりの実演、試食会でも楽しませた。

温故知新で黒砂糖のルーツを訪ね、古き時代の鼓動を感じよう―とGW期間中の同町恒例イベントに定着させて今年で28年(回)目。数年前からは、同海浜公園海水浴場(別名・畦プリンスビーチ)海開きも併催している。今年は、時折小雨のぱらつく終日曇りベースの中、高岡秀規町長らのテープカットの「海開き」セレモニーで開幕した。

1955(昭和30)年代ごろまで畜力でキビの圧搾作業を行った「サタグンマ」の実演では、経験のないメス繁殖牛に鞍(くら)を掛けて引き棒を引かせようとした途端、牛が暴れ出してしまうハプニングも。安全面に配慮して見学者たちが人力でサタグンマの圧搾機を回転させた。常設展示の「サタヤドリ」コーナーでは、町職員らが専門家の指導を受けてたき上げた熱々の黒糖をプレゼント。今年も長蛇の列ができる人気ぶりだった。

野外ステージでは徳之島高校音楽部の演奏を皮切りに舞台発表がスタート。徳之島合宿中の樟南高校女子レスリング部一行の公開練習も交え、ダンスグループや「闘牛太鼓」の演奏、全国で活躍中のパーカッション・パフォーマンスグループ「PPP」のリーダー元田優香さん(徳之島町出身)のパフォーマンスなどで楽しませた。