3年目「天城町農業塾」開講

中高年層に人気の「天城町農業塾」(第1回講座)=11日、同町農業センター

家庭菜園〝参入〟組も
90歳頂点に中高年に人気

【徳之島】2017年度天城町農業塾(町主催)の開講式と第1回講座が11日、同町農業センター(兼町営農支援センター、瀬川裕美所長)であった。町内外の一般希望者にも無料開放(材料費別途)して3年目。はつらつと〝九十の手習い〟で知識・技術の向上を目指す女性ら中高年層を中心に、今年も約45人が会場を埋める人気ぶり。来年3月まで3時間ずつ計6回(9テーマ)を計画している。

町直営の同農業センター(瀬滝)は、野菜・花き・熱帯果樹類など栽培技術に関する農業研修生を受け入れ、担い手育成に取り組んでいる。15年度からは瀬川氏(元県徳之島農業改良普及所長)を所長に招へいして指導体制をさらに強化した。「農業塾」は、町農業者の資質向上と町民の菜園・農園づくり技術の向上も目的に15年9月からスタート、町外の受講希望者たちにも門戸を開いている。

3年目は受講者たちのアンケートを基に「果樹」部門もテーマに採用。講師は瀬川所長らセンター職員、県徳之島事務所農業普及課や県農業開発総合センター徳之島支場、先進的農家、メーカー企業関係者らが協力する。

今年度の開講日とテーマは、▽11日「夏野菜の仕立てと管理」「果樹・花木の接(つ)ぎ木法」▽7月12日「土づくりと施肥」▽9月13日「秋冬野菜づくり」「挿(さ)し木の実際」▽11月8日「ハウスを活用した野菜づくり」「小型農業機械の使い方」▽1月11日「育苗および夏野菜づくり」▽3月8日「草花・花木のつくりかた」―を計画。各講義時間はいずれも午後2時―同5時まで。各テーマ単独での受講も自由。希望者は前日までに電話予約が必要。

開会式で森田弘光副町長は、町農業ビジョンの農業生産額目標の45億円に向け、16年度実績の試算では一挙「約51億円」と達成が期待されることに、「こうした取り組みも効果につながっている」と評価。瀬川所長は「(毎年)内容も少しずつアレンジ。講師も代えながらバージョンアップさせたい」と述べた。

受講者の芝田シヅさん(90)=西阿木名=は「今年で3年目の受講。家庭菜園でおいしい野菜を作って食べたい」。熊本地震で被災し昨年5月、熊本市から妻のふるさと天城町に転居した前川善一郎さん(63)・留理子さん(61)夫妻=平土野=は「昨年から受講。趣味の家庭菜園でおいしいトマトをたくさん作ることができました」と話した。

問い合わせは天城町農業センター(TEL0997‐85‐2214)