天城町ユイの館が開催中の写真展「小さな大自然―大自然に生きる小さな主人公たちの姿」
大自然に生きる小さな主人公たち
【徳之島】天城町浅間在住の動物写真家山田文彦さん(50)の写真展「小さな大自然―大自然に生きる小さな主人公たちの姿」(同町ユイの館主催)が同館ホールで開催中だ。徳之島にIターンして8年。地道な自然観察を基に試行錯誤し、一瞬のチャンスを切り取った希少動植物の姿などを計56点(A3判)にダイジェストしている。
奄美群島国立公園指定に続き、世界自然遺産登録を目指す中で、同町ユイの館(松村義則館長)が「島の大自然の素晴らしさの再認識を」と企画した2017年度の年間行事計画の一つ。
山田さん(愛知県立芸術大卒)は、大手電機メーカーの工業デザイナーなどを経て2009年3月に天城町へ。野鳥など希少動植物の観察・撮影をライフワークとし、同町の防災専門委員、文化財保護審議会副会長なども務めている。
今回展の作品群は同島内で撮影記録した中から厳選した。分野もアマミノクロウサギをはじめ、自ら日本初発見となった「ウンブキアナゴ」、コウノトリやヤツガシラなどの野鳥類、干潟に暮らすルリマダラシオマネキ、オビトカゲモドキやイボイモリの幼生(水中)など両生類、「グリーンフラッシュ」の気象現象などじつに多彩だ。
山田さんは「外から目で見た徳之島の希少動植物たちの姿を、多くの住民の皆さんに知ってほしい。出会った瞬間のチャンスを逃さないよう、一眼レフ超望遠からコンパクトカメラまで試行錯誤の連続だった。身近にいる希少動植物たちの姿と併せ、その撮影方法にも興味・関心をもって欲しい」と話した。
写真展の時間は午前9時~午後5時(入場無料、月曜日休館)。今月31日まで。