ターミナルビル増築進む

ターミナルビルの増築工事が進められている奄美空港

落成まで1年余り 利便性の向上期待
奄美空港

奄美群島振興交付金による航空運賃低減化などを背景に近年、奄美大島への来島者数は増加傾向が続く。奄美空港=奄美市笠利町和野=の2016年の年間乗降客は、69万5804人(チャーター便含む)で過去最多を記録。今年3月には、LCCのバニラ・エアが新たに、奄美―関西線を就航させるなど、今後も、さらなる増加が見込まれる。現在、空港ターミナルビルの増築工事が進められており、来年6月予定の落成まで、1年余りとなった。延べ床面積は従来の1・7倍に拡張、サービス機能も強化され、利用客の利便性向上が期待される。

同空港は、1988年に現在地に移転。乗降客数は、一時落ち込みもあったが、11年3月の福岡便の開設、14年7月の成田便就航を契機に回復、増加に転じ、14年は60万2134人、15年は67万6601人で過去最多を記録。昨年はさらに1万9203人増え、最多を更新した。

今年に入り、3月の関西線就航をはじめ、従来の定期便についても増加傾向にあり、今年4月末までの乗降客数は、22万9613人で、昨年同期比で10%近く伸びており、今年も最多更新が期待できそうだ。

増改築工事は、16年9月から開始。延べ床面積を従来の4443平方㍍から、7545平方㍍に拡張。サービス機能の強化として、搭乗待合室や出発ロビーなど利用空間の拡充、到着手荷物受け渡しのベルトコンベア、ボーディングブリッジ(搭乗橋)を増設、各階には多目的トイレも設置される。

来年6月の落成を予定し、それに向けて工事は進捗。施設を管理運営する奄美空港ターミナルビル㈱の関係者によると、現在、西側・東側・南側の3方向への増築工事が進められており、ボーンディングブリッジの増設も併せて10月末頃までに済ませると、その後改築工事に入っていく見込みだという。