「いせん寺子屋」開講

「いせん寺子屋」が開講。第1回講座「世界を広げる顕微鏡を作ろう」を楽しむ受講生たち=20日、伊仙町

地元学とキャリア教育へ
講座・講師陣も多彩 伊仙町

【徳之島】児童生徒らの地元学・キャリア教育などの充実を図る伊仙町の2017年度「いせん寺子屋」開講式と第1回講座が20日、町農業支援センター会議室などであった。小中高生ら約40人が受講登録。各分野の専門家を講師に年間34回シリーズで学ぶほか、夏休みからは中学・高校3年生ら受験生向けネット授業も集中開催する。

合計特殊出生率「日本一の町」で育った元気な子どもたちが、その能力と可能性をさらに伸ばし、将来的に徳之島・日本・世界で活躍できる人材の育成―が目的。ふるさとの魅力を語れる地元学(徳之島学)と併せて、これからの時代に通用するキャリア教育、能動的に学ぶアクティブラーニングに力を入れる。2年度目となった。

開講式では大久保明町長、直章一郎教育長、講師代表の小原幸三氏(鹿児島大学名誉教授)があいさつ。今年1月に同町にIターンして講師協力を続けている小原氏(66)は「友だちとグループを作って、楽しく勉強することも大事。身の回りには徳之島の資源がたくさんあり、それを使うことが大切。そして分かった時は、『うれしいー!』と体で表現しよう」ともアドバイスした。

引き続き小原氏を講師にした第1回講座「世界を広げる顕微鏡を作ろう」で開講。受講生たちは最上級生を班長にグループ編成して互いにサポート。「見える世界の道具」(レンズ・鏡・反射鏡・光ファイバーなど)の実験や顕微鏡で見える世界などにも目を輝かせた。

開講日は原則として第2土曜を除く毎週土曜日午後1時半~5時(3時間半)。学芸員や郷土史家の歴史文化、海外在住経験者らの「英語で徳之島紹介」、元工業試験所研究員の磁器製作、各大学や首都圏経営者陣などを招へいしたキャリア教育などじつに多彩。

夏休みからの受験生向けネット授業(東大ネットアカデミー)も含め、途中入講も可という。

問い合わせは伊仙町教委社会教育課(TEL0997・86・4653)。