「第20回渋谷・鹿児島おはら祭」踊りパレード

栄光のグランプリに大喜びでステージに登場する、東京奄美会女性部

グランプリ
徳永ゆうきさん、城南海さん、西田あいさんとともにグランプリ受賞を喜ぶ、東京奄美会女性部の人たち
東京奄美会女性部踊り
大島紬とハイビスカスの着物であでやかに踊りを披露、街頭の人たちを魅了した、東京奄美会女性部たち
東京喜界会
笑顔とチームワークの良さで沿道の観衆に奄美をアピールした、東京喜界会・島踊りの会のメンバーたち。「みんな踊りが大好きな大切な仲間です。笑顔で楽しく普段通りに」(金江房代連長)
東京配田ヶ丘
東京配田ヶ丘同窓会の活動方針は「家族ぐるみ親睦」。永井つむぎさん、山下美優さん、奥凛さんら若い力も加わった。「世代を超え楽しくやっています」(永井珠海連長)
関東・ザ・徳之島
今年は〝闘牛〟が登場しなかったが、息の合った踊りで注目された、関東・ザ・徳之島は、「来年はさらに頑張ります。期待してください」(武田光平連長)

東京奄美会女性部
グランプリの栄誉に輝く

【東京】東京奄美会女性部、偉業達成――。「第20回渋谷・鹿児島おはら祭」(主催・同祭実行委員会)が21日、渋谷区の道玄坂、文化村通り周辺で盛大に開催された。メーンの踊りパレードには、64チームがエントリー。奄美群島からは郷友会など4組が出場し、東京奄美会女性部がグランプリの栄誉に輝いた。
この日は朝から気温が上昇、東京地方が今年初めて夏日を記録。そんな熱い舞台で頂点に立ったのは、20回全出場を誇る、東京奄美会女性部だった。 同祭は、渋谷一帯を所領していた相模国(現在の神奈川県)の豪族・渋谷氏が、源平合戦の功により薩摩(現在の薩摩川内市付近)に所領を得て一族で移住した ことをはじめ、鹿児島と渋谷には過去から今日までさまざまな結びつきがあったことから始まったもの。忠犬ハチ公像を制作したのも鹿児島県人だった。
今回は約2500人、64組の踊り連が、渋谷のメーンストリートで南九州最大の「おはら祭」を再現。奄美関係で参加したのは、東京奄美会女性部 (64人)とともに、全回出場を誇る東京喜界会・島踊りの会(29人 )、17回出場の関東・ザ・徳之島(34人)、9回目となる東京配田ヶ丘同窓会(34人)の4組。
「東十条小学校で8回練習しましたが、ほとんどの人が3、4回。この人数がそろうのは初めてですが、笑顔で楽しく奄美をPRしたい」(田川ホズ エ・東京奄美会女性部長)の言葉通り、ハイビスカス柄の着物と、本場・大島紬での踊りは沿道の大観衆を魅了し続けた。入賞者が次々と発表され、大歓声と拍 手の中、ついに訪れた初の栄冠。田川さんは、「先輩たちのおかげです。絆と友情に感謝します」と喜びを語った後は、言葉にならなかった。
一方、入賞を逃したものの他の3組も奄美の風を吹かせていた。それは、東京奄美会女性部を後押ししたに違いない。喜界島出身の唄者・牧岡奈美さん は、喜界島の踊りに加わりあでやかな姿を披露。奄美二世の演歌歌手・徳永ゆうきさんも、東京奄美会女性部を笑顔でサポートした。
奄美出身の歌手・城南海さんは、昨年に引き続き審査委員として参加。法被姿で審査、踊り手に熱い視線を送っていた。「記念の大会で優勝したのは本 当にうれしい」(城さん)、「応援してくれる奄美が一番になってうれしい」(徳永さん)。二人は自らのステージを見守ってくれる、故郷の人たちの快挙を、 目を輝かせながら手放しで喜んでいた。