「瀬戸内パッション」収穫スタート

ルビー色のパッションフルーツを収穫する関係者ら

酸味と甘味バランス良好 前年上回る37㌧見込む

皇室に献上している瀬戸内町産のパッションフルーツが収穫シーズンを迎えた。同町と瀬戸内パッションブランド産地協議会(宮原仲清会長)は5日、同町篠川の叶農園(叶美知子園主)で「瀬戸内パッション収穫式」を行った。

収穫式には地元のパッションフルーツ農家や行政関係者が参加した。式典の後には、同農園のビニールハウスの中で収穫があり、試食会も行われた。

同町によると、町内では28戸の農家が計2・7㌶でハウス栽培を行っている。今期の収穫量は約37㌧となり、前年度より約8㌧増加する見込みだという。

同農園の叶園主は、今年の出来栄えについて、「酸味と甘みのバランスが良く、味も濃厚。去年よりも状態が良い。こんなにおいしい果物があるということを多くの人に知ってもらいたい」と話した。

同協議会は昨年5月に設立され、安心安全で高品質な、「瀬戸内パッション」の定義と基準を設定。地場産パッションフルーツのブランド化と販路拡大を目的に県外などでもPRイベントなどを行う。また、同町のパッションフルーツ農家27戸は、かごしま農林水産物認証制度(K―GAP)の認証を所得している。

宮原会長によると、同町のパッションフルーツはこれからの季節が旬。7月末ごろまでの収穫を予定しているという。また、13日には同町せとうち物産館で「パッションフルーツ果実分析検討会」が行われる。