住用総合支所・外来種駆除

戸玉~市の沿道の駆除作業

オオキンケイギクとセイタカアワダチソウ
コアゾーンへの侵入防ごう

奄美市住用総合支所は8日、特定外来生物のオオキンケイギクと要注意外来生物のセイタカアワダチソウの駆除作業を行った。同支所の松原昇司事務所長以下職員約15人が、町内4カ所に分かれて作業。世界自然遺産登録に向けて、外来種駆除で固有種の保護を図った。

環境省自然環境局によると、セイタカアワダチソウは北アメリカ原産の多年草。秋頃に黄色い花を咲かせる。種子以外に地下茎でも繁殖するため、沿道や河原の一部に群生する。その繁殖力は強く、在来種と競合し駆逐。絶滅危惧種などの衰退の一因になっている。

同支所市民福祉課は、3年前から同種の駆除を実施。以前は花が咲く秋に実施していたが、▽地下茎が発達し大きく成長する前の方が作業効率は良い▽オオキンケイギクが開花したとの情報―などから同日の作業となった。

作業班は、東仲間・山間・戸玉・城の4方面に分かれて作業。東仲間では、旧道の三太郎峠付近の川内川沿いで約500㍍に渡り作業しオオキンケイギクの根を残さないよう配慮して駆除した。

山間集落では、住宅地でオオキンケイギクの群生を駆除。戸玉は市集落に向かう沿道で、セイタカアワダチソウの群生地を駆除した。

城は、トンネル近くの砂防ダム周辺でセイタカアワダチソウの群生を駆除。一日がかりの作業で、45㍑のゴミ袋89個分が駆除された。

同課の村田英樹係長はこれまでの作業を振り返り、オオキンケイギクはかなり駆除できたと実感。ただセイタカアワダチソウなどは同町内に点在しているので、「撲滅は困難だが、根気強く続ける必要がある」。

同町は、世界自然遺産登録候補地のコアゾーンが存在。登録実現に向けて、村田係長は「外来種がコアゾーンに侵入しないように、今後もしっかり駆除したい」と語った。