地方創生事業で住民説明会

伊仙町地方創生住民説明会(町東公民館会場)=8日夜、面縄

買い物難民対策の要望も
伊仙町

【徳之島】伊仙町は、町地方創生事業の住民説明会を6日~9日にかけて町内東・中・西部の3会場で開いた。第5次町総合戦略の基本目標に掲げた「雇用」「結婚・出産・子育て」「長寿世界一を育んだ安心な暮らし」の実現に向け、2016年度までに取り組んだ地方創生交付金活用事業の成果を報告。町農業支援センターの運営や生涯学習センター建設の検討など、今後の方向性や計画も示した。

6日の同町ほ―らい館(伊仙)を皮切りに8日は町東公民館(面縄)、9日は町西公民館(犬田布)であり、住民ら関係者合わせ延べ約180人が参加。町の担当課職員らが国の地方創生の目的や町総合戦略の基本目標①安定した雇用創出②出生率日本一の伊仙町ならではの結婚・出産・子育て環境づくり③時代に合った地域、町への人の流れづくり、長寿世界一を育んだ安心な暮らしを守る―などを解説。

その上で、国の地方創生事業(地方創生先行型交付金)などを活用した成果として▽農業人材育成への「農業研修センター設立」(旧徳之島農高施設内)▽子宝・子育て支援の「いせん寺子屋の運営」や備品整備▽生涯活躍のまちづくりへの「頑張る集落応援事業」「地方創生シンポ」「丸の内プラチナ大学」「小さな拠点づくり」―などを挙げた。

基本目標に沿った「今後の方向性と計画」には①農業支援センター運営による新規就農者の研修②生涯学習センター建設検討事業、いせん寺子屋、子宝観光PR③空き家対策事業・移住支援、ほーらい館の機能拡張―などを提示。ほか、大手民間企業と連携したサテライトオフィス誘致計画も示した。

質疑で参加者からは、大手量販チェーン店の進出や過疎化にも伴った零細商店の廃業や高齢者の運転免許返納なども背景に「高齢者たちは買い物に苦労している」と、交通弱者・買い物難民対策や、「世界自然遺産登録を目指す関連事業」などを求める意見もあった。