喜界町・「観光振興計画」策定

喜界町はこのほど「観光振興計画」を策定、島の様々な資源を生かして、観光振興を推進し、交流人口の拡大を目指す(サンゴの石垣で囲った民家などが集まる阿伝集落)

21年入込客目標6万5千人
自然、歴史・文化など魅力ある資源活用

喜界町はこのほど、交流人口の拡大に向けて、中長期的視点に立ち観光振興に取り組んでいくことを目指した「観光振興計画」を策定した。同町の自然、歴史・文化、食材等の魅力ある資源などを観光に活用し、地域活性化を図る。六つの基本方針を掲げ、それに沿った17項目に渡る施策を推進していく。計画期間は、2017年度から21年度の5カ年。同町において、観光関連の計画策定は今回が初めてになる。

策定に至っては、16年度に策定委員会を設置。17年3月までの計4回の協議の中で、各種調査結果なども含め、町の観光の現状、課題について分析・整理を行い、まとめた。
「喜界島を知って楽しむ」など、三つの基本理念に基づき、観光振興を進めるための6方針と、それぞれの方針に沿った基本施策(全17項目)については▽特色ある地域資源を活用したアカデミックな観光の展開【基本施策・学術的価値の高い資源を活用した観光の取り組み、島内の研究機関等を活用した体験型教育観光の推進など】 ▽農業など一次産業と地域の食をつなぐ観光の文脈づくり【同・食の魅力向上のための取り組み推進、農家民泊や農業体験などの受入体制の整備など】 ▽自然資源の保全・活用と広域的なエコツーリズムの推進【同・自然資源の保護保全と適切な観光利用の推進など】

4方針目は▽歴史や文化、集落景観を生かした観光の推進【同・特色ある景観の維持と活用、歴史・文化的資源の維持継承と観光活用による活性化の推進】 ▽地域住民が島の魅力を伝える仕組みづくりと人材育成【集落めぐりの推進、ガイド組織の育成支援など】 ▽観光動向を把握した計画的な情報発信と観光基盤の整備【同・効果的な集客方法の検討とプロモーションの実施、交通アクセスの利便性、快適性向上など】―を定め、進めていく。

同計画の実現に向けて、年間入込客数を目安とした数値目標を設定しており、現状値(2013~15年の平均)5万3306人を基準に、計画最終年の21年に6万5千人(増加率22%)を目指すとしている。