東城小中でネコ適正飼育勉強会

東城小中学校で行われたネコの適正飼育の勉強会(=提供写真)

TNRしたネコに着けたGPS装置(=提供写真)

親世代の理解向上も期待
住用総合支所 行動圏調査の説明も

奄美市住用総合支所はこのほど、同町の東城小中学校(岩切博文校長)でネコの適正飼育に関する勉強会を行った。小学5、6年の児童9人が参加。ネコについてのアンケート調査を実施し、市職員と北海道大学農学部学生の豆野皓太さんからネコの正しい飼い方などを学んだ。

勉強会は、(一財)自治総合センターの2017年度環境保全促進助成金で実施する「ネコの行動圏調査を活用した適正飼育啓発事業」の一環。同事業は国立研究開発法人国立環境研究所に業務委託して、ノラネコの行動圏調査やネコ問題の講演会、シンポジウムなどが計画されている。

行動圏調査は、ノラネコを捕獲後にTNR事業で繁殖制限措置を施しGPS装置(データロガー)を装着し捕獲場所で放獣してデータ収集。調査期間は6~12月までで、ノラネコの行動圏が森林部や世界自然遺産登録候補地のコアゾーンなどに及んでいるかが判明する。

勉強会では、児童たちにネコの飼い方やネコ問題の知識などを問うアンケート調査を実施。続いて同支所市民福祉課の井栄一郎さんがTNR事業やネコ問題をスライドで分かりやすく解説。井さんは児童たちに、「住用はコアゾーンがあるので、ノネコ・ノラネコ対策が重要」「ノラネコに着けるGPSは軽量なので、動物虐待ではない」と説明した。

行動圏調査の説明は、豆野さんが担当。GPSを着けたノラネコ4匹を見た場合、調査の妨げにならないように見守ってほしいと呼び掛けた。

井さんは、事業を通して児童の親世代へネコ問題の理解向上を期待。「シンポジウムで親子にネコの適正飼育について話し合ってもらい、専門家との意見交換でネコ問題をより理解してもらう」と話した。