徳之島地域土砂流防協

世界自然遺産登録への使命も再認識。徳之島地域土砂流出防止協総会=22日、県徳之島事務所会議室

自然遺産登録への使命も再認識
合同パト・検討会など継続

【徳之島】徳之島地域土砂流出防止対策連絡協議会(会長・瀬戸口寛県大島支庁徳之島事務所長)の2017年度総会は22日、同事務所会議室であった。来夏を目指す世界自然遺産登録にも向け、土砂流出対策面から河川・海洋の自然環境保全に大きな使命を帯びた同協議会の存在を再認識。活動計画には広報啓発や合同パトロール・検討会などの継続実施を掲げた。

関係機関・団体の代表ら約25人が出席。瀬戸口会長は「県は、18年夏の世界自然遺産登録を目指して国や市町村と連携して各施策を推進。その重要施策の一つ土砂流出防止には本協議会の役割がますます重要に。今年夏―秋には、世界自然遺産登録に向けて重要なポイントとなる国際自然保護連合(IUCN)の現地調査も予定。より一層のご協力を」と要請した。

議事では16年度活動や決算報告、17年度活動計画・予算の4議案を承認。17年度活動計画には、各機関で推進中の「地域土砂流出防止強化月間(今月)」の広報や「優良耕作者」の表彰、合同パトロール(9月上旬・徳之島町内)などの継続を掲げた。16年度は「表彰者なし」に終わった優良耕作者表彰については、「子ども対象の図画コンクールなど新しい表彰制度の検討」を求める意見もあった。

続いて県大島支庁徳之島事務所(農業普及・農村整備・建設の各課)、徳之島3町当局がそれぞれ土砂流出防止対策の16年度実績と17年度計画の概要を報告。県農業普及課は、表土流出防止と緑肥効果を兼ねたサトウキビ間作品種(ヘアリーベッチ)の栽培実証も計画。農村整備課によると、同島内の17年度畑地帯総合整備事業関係は計26地区・95工区(工事費総額22億508万3千円)を計画。その純工事費に占める土砂流出防止対策費(整地工除く)は計1億2437万円(5・6%)となっている。