奄美シーカヤックマラソンIN加計呂麻大会

フルシングルの部優勝の清水さんとフルサーフスキー男子部門優勝の白畑さん

0702第25回奄美シーカヤックマラソンIN加計呂麻大会 (2)
照りつける日差しの中、完走を目指す参加者たち

20部門に252艇出場
優勝 フル清水さん(瀬戸内町) ハーフ春山さん(奄美市)

 奄美の夏の風物詩、第25回奄美シーカヤックマラソンIN加計呂麻大会(瀬戸内町主催)が2日、奄美大島と同町加計呂麻島を隔てる大島海峡で行われた。フル(36㌔・前年比2㌔増)、のシングル男子部門では瀬戸内町の清水健太さん(25)、ハーフ(20㌔、同2㌔増)のシングルは奄美市の春山恵一さん(63)がそれぞれ優勝を勝ち取った。

 例年島内外から多くの出場があり、男女別、同混合のタンデムや、男女別のシングル、サーフスキーやSUP(スタンドアップパドルボート)などの計20部門に252艇が出場。参加者は昨年大会より約60人増加。年齢は6~87歳まで、住所は北海道、東京、大阪などから幅広い参加があった。

 大会実行委員長を務める鎌田愛人町長は「大島海峡の自然に触れ、地元の方々とのふれあいを楽しみながら大会を満喫してほしい。感動と笑顔あふれる大会になることを期待している」とあいさつ。フルシングルに出場する広島県の横正宏さんは「笑顔でゴールすることを誓います」と選手宣誓。強い日差しの中、出場選手らは発着点の古仁屋港から合図とともにスタートした。

 各コースにはチェックポイントやエイドステーションが設けられた。加計呂麻島の渡連海岸では地元住民が軽食や果物、飲み物を用意。子どもたちがチヂン(太鼓)やサンシン(三線)を鳴らし、島唄を披露する姿や、地元住民が選手に氷水をかけ激励する様子が見られた。

 フルシングル優勝の清水さんは、2年間(昨年、一昨年)はサーフスキー部門で優勝、シーカヤックでの優勝は3年ぶりとなった。同大会が今回で25年という節目を迎えるということで、チームメイトで今大会サーフスキー部門優勝の白畑瞬さん(32)とダブル優勝を果たしたいという思いから今年はシーカヤック部門に変更。見事念願を叶えた。
「応援してくれた方の言葉に助けられてきた。生活の中に海があるのが地元奄美の強み。ホームでの大会だから負けたくなかった。地元勢の頑張りを見て、子どもたちにもカヌーに興味を持ってほしい」と清水さんは話した。

 ハーフシングル優勝の春山さんは25年間毎年同大会に出場していて、昨年も同部門で優勝した実力派。昨年出場がなかったライバルの上田正人さんが今年は出場。接戦を制し見事優勝に輝いた。「体の調子もよく、海も穏やかだった。良きライバルと、良き同窓のおかげで優勝ができた」と話した。同窓生を元気づけるためにも優勝はどうしても譲れなかったという。

 大会には地元住民がボランティアとして参加。古仁屋中学の生徒はカヤックの運びだしなどを手伝った。

 同日夜から後夜祭もあり、ライブコンサートなどで全国最大規模のレースイベントを締めくくった。

2017シーカヤック記録