「離島医療談義イン奄美」

パネルディスカッションを進行する古川代表(中)

患者中心の地域づくりを
不安なく暮らす医療介護システム提案

 離島医療塾(パナウル診療所長・古川誠二代表主催)は16日、奄美市名瀬和光町の国立療養所奄美和光園講堂で「第3回離島医療談義イン奄美・市民公開講座」を行った。離島医療に関する講演やパネルディスカッションがあり、参加者は地域医療連携構想や離島の医療の課題などの認識を新たにした。

 同塾主催の離島医療談義は3回目。前回までは、鹿児島市で開催されていた。

 講座のテーマを「賢い患者学~住み続けられる島の医療~地域医療連携の構想を理解する」と設定。基調講演として、大島郡医師会病院地域医療連携室の丸古和央室長が「地域医療連携推進法人について」で瀬戸内町と宇検村で展開するANMAの目指す医療体制を解説した。

 また丸古室長は、ANMAが、県が運航するドクターヘリのランデブーポイントの一部使用を提案。「災害時に奄美大島南部町村と奄美市など北部が、交通途絶で物流が遮断された場合を想定し、民間ヘリの場外離発着場としての使用許可を求めている」と報告した。

 講演に続いて、古川代表を座長としてパネルディスカッション。地元住民代表や医療関係者など5人がパネラーとして登壇して、離島における「かかりつけ医」や地域医療の課題などが議論された。

 住民代表で奄美市自治会連合会の田丸友三郎会長は、「地域医療連携について、まだまだ周知不足でないか」と指摘。医療関係者からも、住民とのコミュニケーション不足が挙げられた。

 南日本ヘルスリサーチラボの森田洋之代表は、「患者が不安なく家で暮らすために、医療介護システムが必要」「かかりつけ医にいつでも相談できる信頼関係構築が重要」と語った。

 会場の参加者からも意見発表。それぞれが感じる地域医療の課題などが報告された。

 古川座長はパネラーや会場からの意見などを総括して、「患者が医療や地域を育てる。皆が幸せになるために、患者中心の住み続けられる地域づくりを行っていこう」と呼び掛けた。