徳之島地区 水土里サークル活動推進大会

徳之島管内31組織の代表ら関係者が一堂に会した「水土里サークル活動推進大会」=1日、徳之島町

伝統行事で高い自治意識
活動事例発表も

 【徳之島】多面的機能支払交付金事業の円滑化を図る2017年度徳之島管内「水土里(みどり)サークル活動推進大会」(県主催)が1日、JAあまみ徳之島事業本部ホールであった。伝統行事で培った集落住民の絆を生かした農業・農村の多面的機能の維持活動など活動事例の発表や、安全対策と地域資源保全管理構想などで共通認識を図った。

 徳之島3町の計31組織(徳之島町10、天城町14、伊仙町7)の各代表や関係行政など約130人が出席。県徳之島事務所農村整備課の内智昭課長は、天城町の13組織、伊仙町の7組織がそれぞれ広域化されたことに「事務効率が図られる」と評価。「農業・農村基盤をしっかりと維持管理して子らに引き継ごう」と要請した。

 同サークル活動は、過疎高齢化などの進行で低下する農業・農村の多面的機能の維持・発揮や、担い手農家への農地集積の後押しなどが主な目的。

 県側の報告によると、徳之島管内の同事業取り組み地区(面積)は▽徳之島町10地区(1492㌶、カバー率69%)▽天城町14同(1141㌶、62・3%)▽伊仙町7同(530㌶、21・8%)。計31組織で3163㌶(カバー率49・2%)。町間で格差がある。
 活動事例発表には▽徳之島町耕地課(全活動の紹介)▽天城町「松西環境保全会」(堀切保仁会長)▽伊仙町「阿三長寿クラブ」(四本博一代表)が立った。松西は「まっちゃら七夕まつり」「合同歳の祝い」「浜下り(やどぅり浜)」などの伝統行事で受け継がれた「高い自治意識」で、サークル活動の作業にも中学生―高齢者まで約100人が参加。阿三長寿クラブは、観光名所(元長寿世界一・泉重千代さん生家など)整備も紹介。「世界自然遺産登録にもつながる水土里活動に」とも強調した。

 刈払機など作業の安全対策講話と地域資源保全管理構想の作成などについても研さんを深めた。