3日を最後に、物流が滞っていた鹿児島航路の荷物が5日ぶりに名瀬新港に下された

鹿児島航路 臨時便も運航 食料品など品薄解消

 台風5号の接近通過の影響を受け、3日から欠航が続いていた鹿児島―奄美―沖縄航路は7日から、運航が再開された。同日夜には、下りの定期便に加え、臨時便も出港し、8日朝の名瀬新港では、県本土から輸送されてきた様々な物資が5日ぶりに荷下しされた。奄美市内のスーパーなどでも、品薄状態となっていた食料品などが並び、関係者からは安堵する声が聞かれた。

 同航路の下りは、2日に徳之島から与論島を抜港する条件で出港した便を最後に、欠航が続いていたが、7日に、上り下りとも5日ぶりに運航を再開。同日夜、続けて臨時便が鹿児島新港を出港。8日朝に、名瀬新港にも久ぶりに物資が届き、作業員らが忙しく荷役作業にあたった。

 午前8時過ぎに臨時便で寄港した「クイーンコーラル8」はその後、和泊港で折り返して徳之島、奄美大島を経由して鹿児島へ向かった。

 奄美市名瀬のいずみストアにも次々と商品が入荷され、店員らは陳列作業に追われた。同ストアの泉浩二代表は「特に食料品が品薄状態で、売上にも影響が出ていた。品切れになっていた牛乳などもようやく店に並ぶ。やっと気が休まりそう」と話した。

 食卓に欠かせない青果品も普段の流通に戻った。名瀬中央青果㈱の担当者は「本土の新鮮な野菜が提供できる」と5日ぶりの定期便の入港を歓迎。台風の接近前に多めに買い付けし、その分はセリに出していたという。比較的日持ちしない葉野菜など含め、また各産地からの旬野菜が入ってくることもあり、安堵した様子だった。