来年の7大記念祭について活発な意見交換が行われた
奄美群島の日本復帰運動を伝承する会(西平功会長)は8日、奄美市名瀬の県立奄美図書館研修室で「来年の7大記念祭・65団体等情報交換会」を開いた。関係団体などから約40人が参加し、2018年に記念の年を迎える七つの記念祭に対する取り組みについて情報交換を行った。
同会の花井恒三事務局長は18年に集中するものとして、①日本復帰65周年②明治維新150年③大河ドラマ「西郷どん」④昇曙夢生誕140年(没後60年)⑤田中一村生誕110年⑦世界自然遺産登録(申請中)を提示。花井事務局長は情報交換会の日程を過去になぞらえ、米国が奄美群島の所有権を放棄した1953年のダレス声明の日と同じにしたと報告した。
事務局から資料説明や、出席者の自己紹介後に意見交換。花井事務局長は、市民対象の講座で日本復帰と明治維新を合わせて学ぶ講座を2年間行いたいと提案した。
泉芳朗をしのぶ会の楠田哲久さんは、伊仙町面縄の生誕地の整備や記念碑の建立を計画。また泉芳朗が旧名瀬市長になった当時の日記を出版して、広く一般に公開したいとした。
西平会長は、日本復帰を知る世代が断絶していてどのように伝承していくかを課題とした。「西郷どん」関連で龍郷町の志塾・西郷塾の塾生からは、今年から始まった西郷南洲翁上陸記念祭の取り組みが紹介された。
女声合唱団ラ・メールの築島成子主宰は、方言を使い西洋の楽曲のリズムで歌唱する取り組みを発表。「前回の復帰60周年の時でも、戦争を知らない世代が増えていた」と来年の記念祭で日本復帰の意義の継承を訴えた。
あまみ大島観光物産連盟の元井庸介さんは、観光面について助言。観光客のニーズが着地型観光にシフトしてきていて、「観光客と島の人材をマッチングして協力していきたい」と語った。
事務局は、18年前半にもう一度集まって各団体などで記念祭に向けて取り組む予定とした。