寸断市道で復旧作業開始

通行止めとなっている市道山間・市線で復旧工事が始まった(9日午前11時半ごろ)

住家被害、一部破損84棟確認
台風5号・奄美市

台風5号の大雨による土砂崩れで、現在全面通行止めとなっている奄美市住用町の市道山間・市線(山間―戸玉集落間)で、8日から復旧作業が始まった。現場では崩落した土砂や樹木を重機が除去。10㌧トラックで運び出す様子が見られた。同市企画調整課は「まずは片側通行の早期実現に努めたい」としているが、開通時期はいまのところ未定。なお台風による市全体の住家被害は9日午後3時現在、一部破損84棟、床上浸水14棟、床下浸水94棟となっている。

同市道の斜面で高さ約60㍍、幅約30㍍の崩落から、3日後、作業に着手。現在、崩落した市道現場の両端から土砂の除去を開始している。

崩落で通行できない同町の市、戸玉集落(合計113世帯約180人)に対し、市側は小型漁船をチャーターし、物資や人員を海上輸送して対処。また奄美大島の路線バス会社「㈱しまバス」(岩崎勇登代表取締役、本社・奄美市名瀬)は運行路線の一部通行止めを受け、8日から山間港に臨時停留所を設置している。

同課がまとめた市内住宅被害によると、住家の一部破損は、名瀬地区49棟、笠利地区34棟。床上浸水は、名瀬地区30棟、笠利地区45棟など。なお非住家被害でも名瀬・笠利地区の被害が目立った。

同課担当者は「調査を継続し、被害の詳細を確認したい」とした。