米国で黒糖焼酎PR

蔵元が焼酎PR
奄美からも2蔵元が「焼酎輸出協議会」設立レセプションに参加し、黒糖焼酎をPRした

=提供写真=

奄美2蔵元、レセプション参加
ロスで設立「焼酎輸出促進協」
新組織の立ち上げも

焼酎の海外輸出を増やそうと政府や日系食品商社などで組織する「焼酎輸出促進協議会」(事務局・日本貿易振興ロサンゼルス事務所)がこのほど米国・ロサンゼルスで設立され3日、発足記念のレセプションが在LA日本国総領事館であった。宮崎県の行政や9蔵元などのほか、奄美からは町田酒造㈱と(合資)弥生焼酎醸造所が参加し、LA奄美会などの協力も得て黒糖焼酎をPR。また市場視察も兼ね、現地の飲食店やスーパーなどを回り、焼酎の浸透具合なども確認してきた。近く、地元関係者らで、黒糖焼酎の販路開拓を目指す新組織が立ち上げられる予定だという。

9日、町田酒造の中村安久社長と平島将営業統括課長が、レセプションや視察などに関する報告を同社で行った。同協議会は、日本貿易振興(JETRO)が中心となり設立。JETROによると、米国向け2015年のアルコール輸出額では、日本酒約45億円に対し、焼酎は約3億円と低水準にとどまり、黒糖焼酎にいたってはわずかに過ぎない状況となっているという。

今回のレセプションに、宮崎県からは知事はじめ行政関係者らも多数出席。元々は、JETROロサンゼルス事務所、同宮崎事務所などの主導で準備が進められていたが、奄美出身者が顧問を務める南カリフォルニア県人会から鹿児島県酒造組合大島支部にも参加の提案があり、同支部から2蔵元(3人)が自費で出展。レストラン、バーの関係者、輸入業者など約150人の招待者が出席するなか、自社の商品はじめ他の蔵元の焼酎、また奄美市、龍郷町提供の食べ物の特産品も併せてPRした。

市場調査を兼ね、日系のスーパーや酒専門店、高所得者向けのスーパーなどを視察。「日系の店以外で焼酎の取り扱いは皆無だった。ブランド力を高め、アメリカ人に飲んでもらうためには、人気のある場所などに置いてもらうことが大切。現地の人が多く利用する店にも展開する必要がある」(町田酒造)などと総評した。

同社は、ロサンゼルスの企業「NANKAI GROUP」と代理店契約を結び、里の曙をベースにした商品『南海 NANKAI SHOCHU』(750㍉㍑、アルコール度数24度)を現地で発売する。初年度の目標を1万ケース(120万本)に設定し、早ければ9月からLAを中心に販売促進活動を開始するという。