徳之島空港 医療救護活動で協定

徳之島空港医療救護で協定を結んだ「あまぎユイの里医療センター」寺倉院長(左)と大久天城町長=18日、天城町役場

天城町―あまぎユイの里医療センター
初動協力の態勢も整える

 【徳之島】徳之島空港管理者(大久幸助天城町長)と「あまぎユイの里医療センター」(同町天城、寺倉宏嗣院長)は18日、「徳之島空港医療救護活動に関する協定書」を締結した。既締結の大島郡医師会に次ぐもので、車で10分以内に位置する同医療センターの医師・看護師らスタッフによる初動協力の態勢も整えた。

 徳之島空港(同町浅間)と、同周辺における航空機事故発生の緊急事態に、同空港管理事務所と同医療センターとが医療救護活動の面で緊密に協力。医師および看護師などの派遣・待機の要請をはじめ応急措置が必要と判断されたときの現地救護、医療救護要員の活動(被災者トリアージ)、消火救難など総合訓練参加―など協力・連携について定めたもの。

 同町役場での調印式後、同空港管理者の大久町長は「世界自然遺産登録も前向きに進展。鹿児島間航空便のジェット化 (10月29日見込み)や徳之島―沖永良部―沖縄間の新規路線開設(2018年度予定)によって多くの人たちが入ることで、病気や事故も予想される。近くには名医もおり、しっかりと準備を整えたい」。

 寺倉院長は「航空機事故は大規模になり、高エネルギー外傷がほとんど。迅速・的確なトリアージなどでドクターヘリによる搬送か、島内で完結するかの判断が大切。医療センターと空港は近い。迅速な初期救護に協力したい」などと話した。

 ちなみに同空港では04年1月1日、鹿児島発の旧日本エアシステム(JAS)のMD81型機(乗客乗員169人)が着陸直後に主脚が折れ、翼を滑走路に接触させながら停止し、乗客3人が軽傷を負う航空機事故が発生している。